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横浜F・マリノスの2017年データからみる齋藤学の必要性と改善点

当初にはデータをベースに、翌シーズンを見据えつつ、『2017年にマリノスは何をしようとして、何が出来て、何が出来なかったのか』を、サポーター、ファンが出来るだけ理解できる様な記事を予定していた。

 

 

ところが、皆さんもご存知の例の件もあり、若干、そちらに比重を置いた構成に変更する事にした。

 

speir-s.hatenablog.jp

 

<データ引用元>

サッカーをデータで楽しむ | Football LAB[フットボールラボ]

Yokohama Marinos live score, schedule and results - Football - SofaScore.com

 

 

 

 

17年 齋藤学は前年から大幅に減衰した数字を記録

 

 

2016年に大ブレイクし、海外移籍を模索したことで、キャンプ後にチームへ正式合流するなど、オフシーズンに失ったファンの信用を取り戻すべく、マリノスのエースを自身でも宣言して迎えた2017シーズン。

 

残されたデータでは前年から大幅に減衰した数字を記録しているように、空回りに終わったと評する事が出来る。

 

特に、49~51本(シュートの判断が別れる)で1得点に終わったゴール数の激減は1点差ゲームを制してこその強さを誇ったマリノスにとっても、特に下位チーム相手に、大きく勝ち点を落とした要因と言える。

 

 

もちろん、シュートが警戒された事で難しくなり、結果として役割りとしてアシストに回る傾向が多くなった、という理由も想定されたが、データでは、チームでトップクラスにシュートを打った選手と言える。

 

 

出場時間辺りのゴール数は、流石に意地が悪いので掲載しないが、出場時間辺りのシュート数は以下になる。(リーグ戦のみ)

 

齋藤 1.6 本  1ゴール

マルティノス 0.7本  5ゴール

ウーゴ 1.5本  10ゴール (正にストライカー!!)

天野 1.0本 5ゴール

前田 0.9本 4ゴール

バブンスキー 0.7本 3ゴール

 

攻撃を終わらせる役割を、最も担ったという事実が、データでは残っている。

端的に言えば、マルティノスよりも2倍以上、ゴールチャンスがあった、と言える。

 

明らかな決定機のミスは、マルティノスが5ゴールに対して3、齋藤は1ゴールに対して6である。

 

 

更に、8アシストを記録しているが、これはバブンスキーや、前田が極めてテクニカルなシュートを決めたような、シューターの技術に依存している傾向も多く、

 

味方が決定機をミスした、チャンスクリエイト(決定機創出)も含めた数字ではマルティノスの方が、遥かに高い数字を残している。(途中交代、累積イエローもあって出場時間はほぼ同じ)

 

齋藤 8アシスト チャンスクリエイト 7

マルティノス 6アシスト チャンスクリエイト 14

 

 

また、フットボールラボのチャンスビルディングポイントにおいても以下の通りである。

2016、2017(記事表記上 00 を使用)

 

攻撃   72.24 59.86

パス   40.08 30.63

ドリブル 22.68 19.94

クロス  09.44 09.30

シュート 03.99 -8.56

 

 

※注意 

チャンスビルディングポイント はシュート以外は純粋な加算方式である為、出場時間による差異を考慮して、2016年データの2割減を行い、記事内容を修正しました。

 

この出場時間に伴う修正を行った場合、2015年とは各項目で微増、微減となり、どちらが上とは言い切れない数字となります。

 

一方で、出場する事もチームに対する貢献なのであって、貢献度を推測する指数において、出場時間が減ったからといって、減衰計算する必要はないのでは、という考えもあります。

 

 

 

キャリアベストを記録した2016年シーズンには遠く及ばず、あらゆる項目でマイナスを記録、特に打ったのに入らなかったシュートの極めて低い数値が足を引っ張り、総合的な攻撃(貢献度)も大幅に下落している。

 

チャンスビルディングポイントとは | Football LAB ~サッカーをデータで楽しむ~

 

 

昨年初頭、マリノスは主力が流出と騒がれたが、データ的に、それは大きく間違った見解であると、私は反論を行った。

 

今年も世間は騒がしいが、齋藤が17年シーズンにおいて、つまり、最新の状態のチームにとっては、上記のデータを論拠として、チームへの最終的な貢献度において、皆で攻撃の中心となるようにお膳立てをしたが、期待に応えられずエースと呼ぶには程遠い結果だった と主張します。

 

ギリギリ攻めた表現ですが、4つの属性における『無能な働き者』になります。

 

 

では、何故、この様な変化が起きたのか。

 

冒頭で述べた、『2017年にマリノスは何をしようとして、何が出来て、何が出来なかったのか』について、引き続き、残されたデータから引用して紹介したい。

 

 

 

カウンター頻度の激減

 

 

17シーズンにおける最も顕著な傾向を一言で言うと、カウンター(相手ゴール迄に少ない時間で迫る、もしくはシュートで完結した攻撃) が激減している。

 

また、同時に、これは出来なかった、のではなく、選択として行わなかった、つまり使用頻度を下げた、と言える。

 

 

左からフットボールラボにおける2015年、2016年、2017年の指数(※回数ではない)。

 

ショートカウンター  51 49 35

ロングカウンター   43 61 49

 

ショートカウンターの35はJ1リーグの所属チームで最も低い数値である。

 

特に、2016年に大ハマリした、ロングカウンターの使用頻度を大きく落としたのが顕著な傾向といえる。

 

 

一方で、カウンターによる攻撃自体の成功率は極めて高い。

 

ショートカウンターを行った際のゴール率はリーグ1位、ロングカウンターにおいてもリーグ2位となっている。

 

つまり、2017年は使い所を見極めて使っている状態であり、2016年がロングカウンターへの傾倒だとしたら、攻撃における選択肢の一つ、に変わったと言えるだろう。

 

ロングカウンターが大ハマリした2016年は確かに痛快であったが、それに傾倒し、一辺倒では手詰まり感があったのも事実であり、新シーズンにおいて、攻撃の選択肢、その1つに過ぎない状態へと戻すのは、リーグ上位で戦い続ける事を目標にするのであれば、当然の帰結と私は考える。

 

 

そして、これこそが、齋藤が大きく攻撃に関するデータを落とした要因であると考える。

 

開幕戦のように、まんまとやられてくれるチームとディフェンダーもいたが、それ以降に、特に力差が無い上位陣で、柏やセレッソ、鹿島と川崎のゲームで、齋藤があれほどハマったゲームがあっただろうか。

 

チームの政治に問題を抱えたモンバエルツが、シーズン中に行った大改革、故に簡単で、極めて偏ったやり方が、個性とマッチしたからこその2016年シーズンのブレイクであったと私は考える。

 

だが2017年、『あるプレーモデル』とモンバエルツが語った、チームの整備を進めれば進めるほど、齋藤はデータ的には活躍しなくなっていった。

 

 

 

2017年にマリノスは何をしたかったのか

 

 

2017シーズン、マリノスの理想は何だっただろうか。

 

私が考えるに、出来るだけ失点をしない、という前提条件の上で、出来るだけゴールを奪って勝利したい、というのが、新体制発表会で利重氏が『堅守』というキーワードを強く提示した2017年におけるマリノスの理想だと考える。

 

これは、失点を気にせずにとにかくゴールを目指す、更には先ず最初のワードとして、見てる観客を魅了する、等が来ることは無く、それらは、あくまでも前提ありきの二番目になる、という事を意味する。

 

では、この理想を実現する為に、何をするのか。

 

これこそが戦術であり、そもそも戦術とは、戦争において、攻撃(守備)目標と攻撃(守備)方法の決定を意味し、それはもっとシンプルに言えば、目標を設定し、何の兵器を使いたいか、それをどこに置けば最も効果的か、そこに配置するにはどのようにしたらいいのか、という考えである。

 

 

この点で、マリノスが2017年に最も取り組んだ事は、攻撃頻度のバランスを調整する事であり、それは一定時間、ボールを保持した攻撃の再構築である。

 

もっとゴールを奪う為に、得点機会の創造において、セットプレーとカウンター以外の選択肢を増やす意図があり、いわゆるポゼッション、ボールを一定時間、保持した攻撃に注力した。

 

 

その成果として、データでは自陣ポゼッションからの攻撃指数は、2016年の56から60と、微増に過ぎないが、ゴール率は、0.3%(リーグ13位)から、1.2%(リーグ3位)という結果を出している

 

 だが、皆さんは印象として記憶に残っているだろうが、数多くの失敗と、それに伴う代償も発生させてしまっている。

 

 

 

ポゼッションに取り組んだ代償

 

 

自陣脱出率というのは私の造語だが、カウンターの頻度を低下させてボール保持攻撃の比率を上げようとした為、反発力を失った。

 

 

これは、どういうことかと説明をすると、自陣ポゼッションは、本来であれば、そのまま敵陣ポゼッションに移行する可能性も高い。

 

例えば浦和レッズであれば、その指数は、自陣70→敵陣65となっているし、今年降格争いをした、つまり全く上手く行ってなかったチームである広島ですら、自陣66に対して敵陣55となっている。

 

これに対して、マリノスは自陣60、敵陣42と、広島より低い数値を記録し、降格した大宮に極めて近い数値だった。

 

 

更に、広島と異なる点として、抜群の成功率を誇ったカウンターも、使用頻度自体は低かった事から、 ① 自陣から中々脱出出来ない、という皆さんの印象が、そのままデータとしても残っている、と言える。

 

 

これは、更に、② 守備の開始地点が必然的に下がる事を意味し、シーズントータルでのディフェンスラインの高さ平均値を大きく押し下さげた と言えるだろう。

 

 

フットボールラボによると、最終ラインの位置は、新潟の27m(ゴールラインからの距離)に次ぐ、J1リーグ17番目の38mとなっている。

 

ちなみに甲府はリンスとドゥドゥによるロングカウンターを連発する事で反発力を高めるので、43mであり、マリノスもロングカウンターという反発力を活用した2016年は42mだった。

 

上記した反発力が低下し、自陣に押し込まれ、自陣で守備をする時間、機会が増えた結果として何が起きたのか、というと、最悪レベルに悪化したデータとして、チャンスを構築された率、そして平均被シュート数だった。

 

被チャンス構築率 12.2%(リーグ17位)

平均被シュート数 14.4本(リーグ16位)

 

 

まとめると

 

・ マリノスはセットプレーとカウンター以外の得点比率の向上に注力した。

・ それは一定の成果を見せたが、同時に、上手く行かないことも多かった。

・ 上手く行かなかった影響として、自陣でプレーする事が多く、敵の攻撃を多く受けた。

 

 

この結果として、PK、直接FKを含む、セットプレーの失点が過去最悪に大幅増加、更に、その他に分類されるような(こぼれ玉は含まれない)、自陣での致命的ミスによる失点が散見された

 

 

余談ではあるが、同時に、代表戦で日本対策として、中東下位、東南アジア勢、北朝鮮などが、とにかくゴール前を 固めるやり方の有効性が見える。

 

シーズン終盤にいくつかの大量失点があったが、敵ウイングがサイドで抜けてもサイドバックは出ないでエリア内のゾーンを守るように、徹底すればリーグ1位を狙える堅い守備が作れるとも言える。

 

 

 

 

 2018シーズンへ向けて

 

 

 新体制発表会で改善目標として先ず上げられた項目が、攻撃を仕掛ける、仕掛ける回数を増やす、更に『早くアタッキングサードへボールを入れなきゃいけない』というコメントがドル氏からあったが、

 

これはカウンターを選択する比率をまた増やすという回帰ではなく、自陣ポゼッションから敵陣ポゼッションへの素早い移行を意味すると思われる。

 

 

その説明にあたり、チームの取り組む成長として、2016年から遡って考えるんだと、イメージ図が示されたが、データから判断すれば、2016年のテーマはカウンター成功率であり、2017年は自陣ポゼッションのゴール率と言える。

 

よって、順番としてみると、2018年の目標は、自陣ポゼッションの比率を敵陣ポゼッションへの素早い以降による自然減を想定し、指数として、自陣50台、敵陣60台にする事ではないだろうか。

 

これがなされる事で、自然と、自陣ポゼッション失敗の結果として、あまりにも低すぎる2つ指数、ディフェンスラインの位置、更にはショートカウンター指数も改善するだろう。

 

 

 

結論

 

以上をもって、私の結論として、齋藤学は、居るに越したことはなかったが、絶対的なエースではなかったし、今季の重要度も、昨年同等程度だったと推測する。

 

ちなみに移籍先のチームは、データ的にみると、意外とショートカウンター魔なので、適合出来れば、その局面では活躍するだろうし、早く怪我が治り、ワールドカップに間に合うといいですね。

 

 

私の結論としては、2017シーズン、マリノスのベストアタッカーはデータから、天野であり、新シーズンに向けて、彼をビルドアップ作業から開放し、最終局面に参加させる事こそが、チームにとって最大の補強と言える。

 

補強とは、選手を獲得するという意味だけではなく、弱い所を補い、強くする、というのが本来の意味だ。

 

 

この為、ここでパニックになって行動する必要はなく、弱い所は別にあるのだから、ウイングの代わりはもう要らないと思う。

 

発想の転換的アイデアとしては、誰が入っても上手く行かなかった右サイドの再構築も含め、より最終局面への関与へシフトするという意味でも、天野にとって、右ウイングというポジションも検討の余地はあると考える。

 

 

このゴールは2018年のチームで再現可能だ

 

www.youtube.com

 

また、個人的には、ドリブルでセンターラインを進撃し自陣ポゼッション攻撃の完結、カウンターの起点、更には敵陣ポゼッションへの移行が出来るセンターハーフが必要だと感じている。(モドリッチ超必要だぞ、頑張れ)

 

ウイングは大津の加入、仲川の帰還もあり、駒が十分ではないだろうか。

 

 

ここからは蛇足の話になるが、この比較的リスクをとれるポジションこそ、若い選手が、才能を早い段階で輝かせるべきポジションであり、遠藤はもうアマチュアじゃなく、結果が人生に跳ね返るプロとして、座席が空く齋藤の移籍を心から喜ばないといけないし、それはホリケン(要望通り)も、まだ18歳ですから、なんて言ってる場合ではないと思う。

 

今季の放出を見れば、マリノスにとって23歳という年齢は若くない、『そこそこの選手であれば許される』育成対象と見てもらえないのは間違いがなく、これは既に世界的な傾向であり、今後も変わる事はないだろう。

 

 

U-23を解体 

 

もはやRBライプツィヒにとって、ただのタレントでは満足できない。ラングニックSDは「もっと早い段階で才能を手に入れたい」と語り、EU加盟国の16歳のタレント獲得にさらに投資する方針を固めた。

 

www.footballista.jp

 

 

彼はアマチュアなので、まだ椿君と呼ぶが、世界大会での活躍を見れば、(本人が望むのであれば)彼のデビューを来年まで待つ必要があるのだろうか。

 

FC東京、16歳・久保建英とプロ契約を締結!今季中のJ1デビューも視野に - サッカー - SANSPO.COM(サンスポ)

 

 

アーセナルは若手が次々と活躍して凄い、ヴェンゲルは凄い、いや、彼らは見つけるから凄いのではなく、見つけた選手をプレミア上位を争うプレッシャーの中でも使うから凄いんだよね。

 

18歳であろうと、所属してマリノスのユニホームを着ている以上は、戦力として考えたい。

 

そしてA契約は契約解除金を設定した3年程度の複数年契約で。

 

 

つづく ↓ 補足記事

 

speir-s.hatenablog.jp