横浜F・マリノス 25シーズン戦力編成レビュー1月28日版
西野努SD、スティーブ・ホランド監督と体制を刷新し、25シーズンに挑むマリノス。
今回は前シーズン最終節からひと月半が経過し、初の公式戦となる2月12日ACLE上海戦まで残す所約2週間となり、ラストピースがあるのか無いのか、と言う段階まで進んだ戦力編成をレビューする。
マイナス8
立ちはだかるRound16進出で休みは無い上半期スケジュール

引用元 https://x.com/prompt_fmarinos/status/1881916160641483007
親会社の動向もあり、何かと騒がれた25シーズン戦力編成。
サイクルの終焉を迎えたチームらしく、大幅な選手の入れ替えが行われた。
OUT
西村 水沼 榊原 加藤聖 小池裕太 小池龍太
上島 エドゥアルド 畠中 實藤 白坂
シーズン途中OUT) ナムテヒ 塩貝
リーグ戦出場無し) 吉尾 植田 寺門
レンタル継続) 村上 吉田
計 18人
リーグ戦出場選手 13人(シーズン途中含む)出場なし3人 続レンタル2人
A契約16人
IN
新契約) 遠野 キニョーネス デン 鈴木冬一 パク
A契約外) 望月 埜口 木村凌 浅田
レンタルバック) 松田 木村卓
シーズン途中加入) ジャン・クルード
計 12人
A契約 8人 A契約外 4人
シーズン開幕時点における編成全体の純粋増減で マイナス6人
25年開幕時点でA契約ではない4選手、塩貝と吉田以外がA契約なのを考えると
A契約基準 マイナス8人
(吉田は24年の開幕時点でA契約外)
(村上は23年 リーグ90分ACL161分ルヴァン236分他天皇杯 で450分規定クリア)
チームから8人も居なくなるという事は、最初から9人しかいないのに開幕戦から1イニング終わる度に一人づつ戦死していく伝説の野球マンガ『アストロ球団』なら、そもそも開幕戦を待たずにシーズン終了を意味する…(意味不明)
前年がACL制覇とACLEを見据えた60試合体制を整えた大所帯だったとは言え、今期も上半期は試合数が不確定ながらACLEは継続している事を考えると1度のシーズンオフで、ここまでの人数の削減が必要だったのか、若干疑問を残す。
ある程度、選手を入れ替える希望はあったとして、予想外の流出、取りたい選手が取れなかった事情を伺わせる結果になっていると言える。
この戦力編成にスティーブ監督のオーダーなのか。それとも納得をしているのか、していないのか、もしくは次のウインドーでの再調整というプランなのか。第1移籍期限の最終日となる3月26日までには結果が分かるかもしれない。
ただスケジュールに対して、監督が戦力編成を言い訳に出来る状況はあまり良い状態とは言えないし、ましてや欧州では定番ネタだが、監督が戦力補強にプレッシャーをかけてSDとの関係に緊張が高まるなどの不要なトラブルは避けたいところだ。
厚いサイドと薄い前後
ポジションとして、3バックを採用する方針で話を進めたい。
この中でCBについて、3枚における左右の選手をドイツ語ではハ…ナンチャラカンチャーという別名があるらしいが余計に長くなるだけなので、英語にするとセンターバックに対するハーフバックという事でいいだろう。
またマルコスのポジションをセカンドトップと言っていたし、別に問題がないのだが、2ポジションになり、左右に居る事もあり短縮化する為に、日本風に右シャドー、左シャドーと呼びたい。
この点、ボランチは本来だとCM(セントラルミッドフィルダー)かもしれないが、これも長いのでボランチでいいやとする。
だが、札幌の様に日本サッカー協会には忖度せずに今の所はゴールキーパーと呼ぶ。

黄色はA契約外、オレンジはセカンドポジション、スクランブル起用を想定
未確定の大学生は含んでいない
こうして分類するとGKとボランチ、左右のWBには十分な戦力を抱えるのに対して、シャドーとバックラインは黄色とオレンジの名前が無いと、枚数不足を感じさせる。
主力と言えた3人がOUTとなり、何かと騒がれたバックラインはキニョーネス、デンに松原、山村の配置転換で、こうしてみればインアウトの人数は揃うのだが、3ポジションになった事を考えるとA面に対するB面は想定が難しい状態と言える。
開幕早々から連戦な事を考えると明らかに一人足りない。
もしこれが週に一回のリーグ戦が続くなら不満はない、というのがマリノスの事情であり、観る方も疲れる連戦をこなした昨シーズンの経験からくる不安だ。
この為、コンディションさえ良ければ埜口はかなりチャンスであるし、ここには記載していない大学生も順番は回ってくる可能性が高くなった。
ただ、それはリーグチャンピオンを目指す戦力編成としていいのか、と言う点で評価を下げざるを得ない。ファールトラブルなど不確実な事への対応力、ギャンブル要素が高い。
ACLEを勝ち上がれば日程は益々と過密になっていくし、サウジアラビアに行って一週間以上戦わなければならない。
もしも昭和の時代に描かれた激アツい…いや、よくよく考えるとアツさだけで物語を進めようとしている、果たしてプロ野球という題材である必要があったのか分からない、伝説の野球マンガ『アストロ球団』ならサウジアラビアなんて場所に行ったら間違いなく4,5人は無事に帰ってこないだろう(意味不明)
水沼 マイナス1の影響が見える
シャドーでは右側にキックに特徴のあるヤンと天野、左にラインブレイクが得意なエウベルと遠野を想定。まぁ左右は入れ替わったり、両方で使われるかもしれない。
右側がビルドアップで下りるタスクが多くなる選手、左が素早いラインブレイクを狙う選手。右での前進とみせてCBにロブパスを蹴れる選手が入れば、遠野やエウベルへの裏一撃が効果的だ。
懸念点としてはシャドーはヤンとエウベルがインサイドでのプレーが未知数な点。
また、ウイングバックの構成も合わせて考えるとウイングタイプしかいない右と、キックに特徴がある永戸がいる左という計算を含んでいるように感じる。
この中で鈴木冬一は記憶の中ではドリブルでゴリゴリと仕掛ける選手だったので、交代で入ればリズムを変えるタイプとしてパートタイム運用を好むかもしれない。ハマのジェレミー・ドク。
この際には左シャドーに植中を入れたロペスとの同時期用などのオプションも想定される。
ただ、ミドルゾーンの523がメインになるのであれば、守備時の負荷というのを考えると交代選手まで想定した時に、シャドーは純粋に数がジャスト過ぎる、という印象がある。
試合展開に応じてWBから人材を回すという想定かもしれないが、サイドプレーヤー以外のイメージが無い選手が多く、守備固め以上の交代にならないのではないだろうか。
同じ理由で、試合中に内外のポジションチェンジもあまり効果的とは思えない。
タイミングや状況的に勝っているなら、541に引いてからのカウンター要員としてはバッチリだが。
十分な人数がいるWB想定だった加藤聖と異なり、ここには今季は恐らくシャドーとして想定されていた水沼の海外移籍による穴埋めが間に合っていない影響を感じる部分だ。プレータイム当たりの得点関与はリーグでも上位水準の選手である。
戦力を編成する上で、植中の運用も含めて、ファーストトップと兼用可能なシャドーと言う選手がいると便利だったかもしれないが、必要になったタイミングが他チームの体制が固まってしまっているので、動くに動けない状態だったのではないか。
もしも、もっと早い段階であれば、役割的に昨季に徳島で飛躍し、J1に個人昇格したブラウンノア賢信は正にシャドーをメインにファーストトップもやれる選手だっただけに、再びマリノスで彼を見る事が出来たのかもしれない。
望月や浅田がいるとして、もちろん期待感はあるが、タイトルのプレッシャーがかかる監督が、これから可能性がある選手という彼らを十分な戦力として考える事に同意しているのか。
本来は余裕があるゲームで徐々にプレータイムを与える様な、意図的に経験を積ませて育てる運用が一般的だ。
人数だけは用意したが監督が使おうとしなかった昨季の反省もある。
言葉は何の意味も無く、プレータイムこそが監督の真意、真実だ。
ファミリーが合言葉のポステコグルーも同意していない戦力には冷徹な対応を見せたのは多くの人が覚えている筈だ。
あれが監督からSDへのプレッシャーであり、キューエルも戦っていたのかもしれない。
この点、リーグが開幕してから2,3試合でベンチを外れた選手というのは狙い目になるかもしれない。必要なのであれば、その時点でウインドーはまだ開いている。
総評
明確に新チーム、新監督にとって基幹となる、ターゲットしていた選手であるキニョーネスは取れた。
そして2年連続得点王、攻撃の中心だった選手も残留し、GKと新しいポジションであるウイングバックには十分すぎる戦力を揃えた。
一方で意図しない流出が起きるまではいいとして、それを完全に補完する様なスクランブル対応が出来たのか、と言う点でみると穴が開いたままじゃないですか、と感じる部分を残す状態と言える。
今年からJリーグはベンチ入りが9人に増え、1試合20人体制となるが、週に一回リーグ戦を続けるだけなら、それほど問題は出ないかもしれない。
だが、22年を圧倒的な戦力編成をベースとした徹底的なターンオーバーでリーグ制覇し、23年は連戦と続出する怪我人でタイトルレースで敗れ、24年はマネジメント不全のみならず、連戦の恐ろしさを味わったというプロセスを経ている25年のマリノスのファン、サポーターからすると、現状は不安を残す戦力編成なのではないだろうか。
監督が同意していれば問題ないのだが。
ACLEの登録枠も最大に活用していない状態だ。
繰り返すが、ウインドーは3月26日が最終日となっている。
今期を戦う上でベースとなる部分、最後までベストを尽くすべきだろう。
戦略とは後で困らない準備と言う意味である。
プロ野球を題材にしながら20巻近く単行本があるのに、劇中では2試合くらいしか描かれなかった、1試合の描写が長すぎる上に死人が出過ぎる伝説の野球マンガ『アストロ球団』の様になるわけにはいかないのだ(意味不明)