悲惨な開幕戦となった新潟戦から僅か一週間で激変したマリノスを書いた。
高まる練度と戦力の充実から強いと認識されている広島を相手に、敗戦をしたのにドローだった新潟戦よりも、大転換を図るチームの進歩進捗を感じたゲームはポジティブな感想を得た。
そして、また一週間。
今度はボールを持つ時間が増える事になった横浜FC戦と湘南戦で、選手の能力、更には練度や理解以前に、コーチ陣のノーアイデア&ノーデザインを明確に感じる悲惨なまでの保持攻撃をみせられての2ドローで暗雲が立ち込める事となった。
日本において冬から春への移行期はジェットコースターの様な寒暖と天候不順になりやすく、三寒四温と言うが、マリノスの試合内容も温の方が多くなる、段々と気温が上がっていく事を祈るばかりだ。
この2試合、特に湘南戦では半端なハイ(敵陣への)プレス、カウンターをしない事による優位性の放棄、全く出口の見えない敵陣保持攻撃と、広島戦では相対的な力関係から試されなかった要素が顔を見せ、その結果として今まではアラが出なかっただけである事が確認出来た。
もう少し待つべきなのかもしれない。
ただ、今のマリノスは昨季におけるキューエルの失敗のみならず、ハッチンソンという敗戦処理の時間を既に待っている。
決して短くは無かった4か月を経ての今季なのだ。
前から行くなら1列目を3枚にするべき
もう2年言い続けたので、今さら新規に書くのも面倒になってきた。
442で前から行こうとした時に、そもそも2の内1人がロペスでは厳しい。
基本的に前にしか意識が向かない、ここに出されたらマズいという認識、ライン突破=脱出させない、プレスが崩壊するという意識が無く、ゴールを守るのではなく、ひたすらボールハントしか考えていない。
致命的な行動としては、特に敵アンカーに対して後ろが来ていないのにマークを捨てて前に出ていく、GKを経由した遅いサイドチェンジに対して君が二度追いすれば耐えられる、という局面で頑張る事が先ず無く、新潟戦でも湘南戦でもCBが自由に前進してローングボールを蹴らせてしまう。
最早、解決策としては1つしかなく、ロペス込みで2トップじゃ無理なので、1列目はより責任を分散する為に基本3枚にするしかない。
もちろん、絶対に442じゃないと嫌だ、442信教に属しているんだ!
という信仰もあるかもしれない。
フットボールに正解は無く、何を信じるかが重要だ。
ならばセンターラインよりも出ていかないという選択も全然ありだろう。
あんな半端に出ていくのであれば、やらない方が遥かにマシだからだ。
ハーフラインより後ろで耐えた広島戦は素晴らしく敵の攻撃を制御できた。
キューエルも退場で10人になって自陣を固める守備は堅かった。
つまり 目指せハイプレスゼロ だ。
まぁ現状ではカウンターの意識もほぼゼロなので、その場合は年間20引き分けが観れるかもしれない。
いや…せめてセンターラインから10mは前に出ていきたい。それ位は機能したい。
ならば解決策としては433にして1列目はウイングがCBアタック、ロペスはアンカーボランチの中央制限、プレス禁止。10対10の構図を作り、他の選手でどうにかするしかない。
丁度、Jリーグでは3バックも流行ってるし相性も悪くない。
副産物として、ボールを奪った時の位置もウイングがサイドを狙って中央に前を向いたロペスという、今いるアタッカーの成功体験を組み合わせやすい。
さぁ誰が頑張るのか。
両脇のウイングかセカンドトップは1人分は頑張って貰いたい、となれば後方のMFが補填役だ。
特に3の両脇が1.5人分走ればロペスが0.5人分でも十分以上に補填可能だ。
5㎞の1.5倍なのでたったも6.5、1試合13㎞程度である。
ほら、いけそう?
ジャンと組み合わせればエウベルも0.7くらいでいいだろう。
毎試合5人の交代枠の内、2人はMFが確定だ。55分には投入したい。
チームの最重要ポイントがポステコグルーがウイングなら、
例えば木村卓斗に聞いて見たい。
このタスクをやるのであれば、君は走って死ぬので55分しか出れない。
やらないならスタンドで試合を見る事になる、どうする?
23年12月、未確定だった新監督に向けて書いた記事だ
あんな結末になるくらいなら、僭越ながらキューエルさんには読んでもらいたかった。
代替案がないのにスペースアタックを捨てない
マスカットはまだ分かっていた。
ポステコグルーの意思を継承するという意味で。
フットボールの真理として、スペースがある状態の方がゴールが生まれやすい。
これを信じて、大事に、徹底的にやるのがアタッキングフットボール…だった。
キューエル最大の失敗は後方のスペースを活用しない事により得点力激減、その反作用として無駄に選手を前に溜めるだけのボール保持と、被害が増した悲惨な被カウンターというピタゴラスイッチを押した事だ。
今期も同じだが、今のマリノスには後方のスペースを素早く突く攻撃をする為に集められたアタッカーしかいない。これが現実で、今ある戦力の最大化、最適化を最優先にした方が良い。
時間が無いという言い訳は分かるが、それならば尚更、既存の物を活用して貰いたい。
観測者として、殆ど全試合、今いる選手達を2年以上見ている訳だが、敵をエリア内に押し込んだ状態でゴールを生み出すのに適した選手が揃っていない。
ハーフライン手前から一気にゴールまで攻め切る様な、後方のスペースを第一目標とする様な攻撃、スペースは直ぐに無くなる資源であるという意識を取り戻すべきだ。
そんな事はない!ないんだが、今はやってる時間がないだけなんだ!
という意見や考え、いや信仰もあるだろう。
もちろん、フットボールに正解はなく、何を信じるかだ(2回目)
時間さえあれば、今いる選手達で、しっかりと、じっくりとコトコトとボールを運び
敵をすり潰すようにゴールを安定して生み出し続けられるんだ!
なのかもしれない
一方で、現在のピッチ上を見ているとビルドアップ、球出しがプレスにハマっちゃってるのに修正が行われない。
45分間上手く行かないのを放置するのは、トップレベルでは”しない”のではなく”出来ない”と受け取られる。
ラスト30m攻撃で、配置的に後方3⁺1、前方5⁺1はするの良いとして、敵陣で両脇を使って広く攻めろという指示を出しているが、その指示通りにボールを動かしても効果的と思えない。
ピッチサイドに立つホランドの指示を見ていると、ブロックの外側を早く回す事でスライド勝負によるズレを生み出したいようだ。別に悪くないが選手が全く出来ていない。
更にこれではチームの攻撃が裏への意識が皆無になるのも分かる。
そして仮に、ブロック外側から両サイド攻撃をするにしても、選手の適正と配置が適している、最大火力を生み出す構成になってると感じない。
常に時間の無さを言い訳にし続けるも改善しない、浦和の監督に再度就任したスコルジャの様に、時間が有っても攻撃の引き出しがないんじゃないか、という不安が生まれている。
カウンターは生命線では?
その強さについて、色々と言及されているが、最もシンプルな話題を欠いている様な気がする。
今期のリバプールはスタッツ的に見ると、微調整が上手く行っていると言える。
近年は強いチームの平均化が進み、クロップのチームはシティ化していた。
その結果、ボール保持率はどんどんと高まり、60%を越えるのが当たり前のチームだった。
それが今季はこれまで56.8%と激減の傾向を示している。
代わりに急上昇しているのがカウンターからのシュート数で、現時点で昨季の倍以上に達し、カウンターは良い守備をしている反転的な指標とも言えるが、それにしても倍以上というのは明確な速攻の意識を感じる。
これによってシーズン前はラストシーズン、契約更新されないと言われていたサラーの大復活が起きた。
28試合全先発 25ゴール17アシスト シュート成功率は25%
ビッグチャンスミスは僅かに14しかない
サラーはこれまでリバプール加入初年度の17-18年が34試合32ゴールでベストだったが、今後にケガなどが無ければパーソナルベストに迫る結果になるだろう。
近年のゴール数推移 23→ 19→ 18→ 25(今年)
マリノスもカウンターを主要手段に採用する事で復活する戦力がいる。
ヤンやロペス、更にはエウベルに宮市、井上や松田もカウンターでこそ最大火力を発揮するだろう。
特にスペースが広大なロング・ミドルゾーンカウンターでは走力が十二分に活きる。
そしてカウンターは原始的で、ゆえに簡単に実行可能となる。
もっとも導入が容易な攻撃方法だ。
カウンターをする上でチームに必要な原則、プログラム(命令)は3つ
味方がボール奪取(確保)したら以下を実行せよ
1 ボールより前の奴はスペースに走れ
2 ボールより後ろの奴はボールよりも前に出ろ
3 ボールホルダーは必ずスペースに走る前方選手1にパスをする
例外規定 CBとアンカーは1、2が適用されない
昨シーズン、守備は1秒もやりたくないような、ボールを持ってる時間が守備時間になるという情けない状態だったが、今期そこが改善されれば、保持率の低下は恐れる必要が無くなる。
そしてリバプールを率いるスロットの様に、保持率の低下を恐れないのであれば、意図的に落とす事で、相手の保持時間を増やしカウンターの発動回数を増やす設計は有効な手法だ。
マスカットが失敗した後方でのボール保持で後方のスペースを狙うやり方にも、結局は自陣ロストから被シュートを受けるリスクが多大にあった。
アタッキングフットボールを言語化するという方針のようだが、重要なのは敵ゴールに迫る回数であり、そもそもボール保持率ってそんなに必要?という議論が必要かもしれない。