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マリノス試合後ざつだん・26/27 J1リーグ第1節・鹿島戦 問われた戦力編成と運用

2026年8月7日、元日本代表キャプテンの証言としてサッカーをしたら死んでしまいそうな気候の真夏。

 

野々村チェアマンの差配によりシーズン移行に踏み切ったJ1リーグは横浜F・マリノス対鹿島アントラーズの試合を特別なゲームとして派手な演出と共に開幕を迎えた。

 

横浜F・マリノスは良いオフシーズンを過ごした事を証明するかのように60分までに3-1とリードを広げたが、80分以降に連続の3失点を被弾し逆転負けを喫する事になった。

 

 

主な要因としてはボールを圧倒的優位に持つチームが利益を得やすい気候条件だった事が伺える。正当な評価として、この点において大島前監督から進歩があったのか?と問われればYESと答えづらい。

 

Jリーグ公式より:https://www.jleague.jp/match/j1/2026/080701/

 

これまで冬季に開幕を迎えるJリーグでは良いオフシーズンを過ごしたチームが開幕から守備とカウンターで連勝を重ねて開幕ダッシュをする事がパターンとなっている事があった。

 

2月開幕なら、冬季の南国キャンプなどを通じてコンディションを上げやすく、チーム総走行距離が開幕から125㎞に達する様なプレミアリーグを越える走力に依存した、ハードワークをベースにした守備が機能しやすい環境だったと言える。

 

同時に、その様なチームは5月以降にピークアウトし、夏場でダウントレンドに入りやすい傾向もあった。高気温に加えて高湿度という過酷な環境で開幕を迎える事になる今後において、ハードワークの守備からチーム作りを始めるとリーグ序盤に苦戦をする事になるかもしれない。

 

もし二月なら、そう思う試合だった。

 

 

勝敗を決めた交代

 
直前に谷村が足を攣ったとはいえ68分にコーナーキック守備のタイミングなのに3人交代は3-1というスコアの勢いに乗り過ぎた感はある。セットプレーの守備時には代えないのが定説だ。結果として、そのタイミングに油断と慢心を感じる悪手となった。
 
この僅か5分後、3人交代し、交代残り1人のカードしか残されていない状況で3人が足を攣らせ、角田はプレー続行不可能となってしまう。
 
 
その背景として、コリカ新監督の心情を推測するとスコア的余裕以外にも2点。
 
先ず、三井寺1人を交代させるのに交代回数1のカードを切った事で、残り2回&4人と言う状況になっていた。これは谷村一人の交代だと次は一気に3人代えるか、交代枠を余らせるかという判断を迫られる状況になるのを嫌ったのかもしれない。
 
次に、CK守備のタイミングではあったがやり方をマンツーに変えたので疲弊した谷村でやり過ごす判断が取れなかったのかもしれない。しかしマンツーに必要な人員は5人なので、このタイミングに慌てる必要は説明がつかないか。谷村は前残しで問題なかったということ。
 
この点、ルーキーをハーフタイムで見切った事で交代回数3回を残した鬼木は流石、百戦錬磨と言える。機能していない左サイドを復活させつつ、マリノスの状況を見ながら試合中に3回カードを切れるという自由度を意図的に作り出した。
 
川崎時代も、冬のマリノス、夏の川崎と言える試合が多かったのではないだろうか。
 
 
もっとも鹿島も満足な試合というより、ギャンブルに成功した行き当たりばったりな勝利と言える。
 
特に話題沸騰の三井寺に比べると、実に悔しいスタメンデビューとなった吉田だったが、結局は準備してきた事が上手く行かずに鈴木優磨のフリーダムロールに頼る結果、左WGを求められるチームの犠牲になった訳で、半分は鬼木の責任とも言える。
 
 
 

問われた戦力編成

 
試合中の差配が敗戦を招いた。
 
一方で、コリカ監督もクラブに対してメッセージがあるだろう。
 
クラブには実績のあるDFがいるがデン、鈴木冬、更に松原、渡邊泰は長期離脱中と怪我人を多く抱えている事もあり(トップ)チームにはDFが居ない。
 
これを示すように、ベンチ入り登録出来るのは9人だが、DF登録の選手が一人もいなかった。9人のベンチに対してDFがゼロは異常だ。まともじゃない。
 
クラブの戦力として全員が戻ってくれば十分だが、では戻ってくるまで、試合結果に対する責任は問われないのかと言えばそんな事はないだろう。
 
そうなれば監督としては今使える戦力を要求する権利があるだろう。
 
また、この状況でベンチ入り出来ない関富に対する新監督の評価は厳しいと言わざるを得ない。残念ながら監督が使いたくない戦力は、戦力とは言えない。
 
 
 
運用にも問題があった。鹿島戦では我慢をする事で、谷村を交代するタイミングで角田を宮市、井上を木村卓に出来ていれば、より効果的なメンテナンスだった。
 
特にトップの選手は裏抜け要員しかいないのだから、天野は残しておくべきだった。
 
両SBをリフレッシュした上で、前を二田とオナイウで2トップ+天野、知念の隣に山根を置いて3センターの4312化すれば、やるかやられるかの状況までは作れたかもしれない。
 
当初のプランで「このまま行こう」は誰の目にも明らかに無理であったのだから、明確に引いてカウンターで仕留めるプランを提示するべきだった。
 
ローブロック守備で知念が下りて532化しやすく、中央で鹿島のレオ、鈴木優、徳田、サイドでチャブリッチ&松村に対抗し、2トップでスペースアタックというプランの方が”今日の戦力編成”では理想的に見えた。
 
 
 
更に、コリカ新監督には本来は用意されるべき別ルートが無かった。
 
GKブランコのキックが前半は低弾道で早く打ち抜くミドルパスが多かったが、時間と距離を稼ぐために高く蹴り上げたら敵陣奥深くまで届いた事を活用できる人材が居なかったのは出口を失った。
 
谷村の交代要員として、陣地を稼げる対空戦に強いハンマータイプのファーストトップがいれば、どれだけ楽になっただろうかと、彼のキックが蹴り込まれる度に感じた。
 
鹿島がとったリスク、両サイドバックを削った事を、もっと咎めるシーンが増えただろう。クラブの戦力編成として新監督に手段が用意されていない。
 
 
しかし、それは試合前に分かっていたのだから目の前のゲームをどうにかするには”今日の戦力編成”を使いこなす差配が必要だった。
 
 
 
まとめると以下の要素が勝敗に直結してしまった。
 
・マクロ(クラブ)の戦力編成に問題を残している
 
・同時にミクロ(今日の戦力編成)も適切だったのか
 
・更には”今日の戦力編成”は運用として最適だったのか
 
 
 

総評

 
試合としては70分で破綻を迎えたが、総じて良いチーム作りを始めたと言える。
 
基準はラ・リーガ二部で上位に進出出来る水準かどうか。ちなみに昨シーズンにブルゴスFCで躍進した監督、ルイス・ミゲル・ラミスは晴れて一部のオサスナに栄転した。
 
 
コリカ新監督は実に新監督らしく、真夏と走力の問題を知り、戦力の把握と運用に拙さを見せた試合だったと言える。
 
そして更に、これからJリーグのクラブは恐ろしいまでに、研究とソリッドな対策の実行を機械的に繰り返してくる事に直面するだろう。
 
結果を出していくなら、ブロック守備時におけるラインと、自陣でのボール保持は調整が必要になるだろう。
 
 
またクラブとして、8-10月に試合で使えるサイドバック、タイプが異なるファーストトップ、新監督に必要な戦力が足りていないと開幕戦で示されたのだから、真剣に向き合う必要があるのではないだろうか。
 
ウインドーは9月16日まで開いているし、欧州では開幕して試合を重ねながら戦力の入れ替えを行うのは珍しくない。昨シーズンにマン・シティが正ゴールキーパーを獲得したのはウインドー最終日の9月1日だった。
 
 
 
先月に終わったワールドカップでは、森保監督の日本代表は神頼みをする様な最終局面を迎える事になったが、全ては戦力編成という戦略に問題があったからだ。
 
戦略とは、後に困らない為の準備と計画である。
 
開幕戦、今のマリノスはチームが試合で困らない為の戦略(戦力編成)が完結しているとは言い難いのを改めて確認したに過ぎない。
 
新監督の知見と調整は試合を重ねるほどに前進するが、戦略は今しかできないのを忘れるべきではない。
 
 
 
ワールドカップ期間中は日本代表がブルーロックとコラボした事でサッカー漫画が話題になったが、近年ではスポーツ漫画を描かせたら流石と思わせる田中モトユキのBE BLUESをお勧めしたい。
 
連載雑誌がサンデーらしく少年期から始まる、天才の挫折と復活という物語だ。
 

横浜F・マリノスはGK獲得が急務だった理由 ルベン・ブランコ獲得

2026年6月26日、横浜F・マリノスはラ・リーガのジローナに所属していたルベン・ブランコの獲得を発表した。同日、構想リーグで出番を掴んでいた木村凌也のレンタル移籍での放出も発表しており、第1ゴールキーパーの獲得として受け取って良いだろう。

 

簡単に選手を紹介すると、ルベン・ブランコはスペインのセルタで育ち、そのままトップで出番を獲得。

ラ・リーガだけで118試合出場、10472分をプレーしたキャリアを誇る。

 

プレースタイルとしては特にシュートストップが評価をされているGKだ。

 

 

その後、フランスのマルセイユに移籍してからは出番を失い、最後にプレーをしたのが2024年2月と約2年半は出場機会が無い。しかし、これはゴールキーパーというポジションの特殊性から度々、起きる事だ。

 

リーグ1合計 8試合 616分出場

 

直近のキャリアはスペインに戻りジローナ所属となっているが、これは今、ワールドカップに出場しているクロアチア代表のリヴァコビッチが、テア・シュテーゲンとのポジション争いに敗れ出場機会を求めて母国のディナモザグレブにウインドーが閉まる1月30日にギリギリで移籍。

 

急に空きが出来てしまったGKスカッドを埋める為、不動のテア・シュテーゲンがいるので出番はないが実績が必要な第2GKを求めていたジローナはマルセイユで出番がなかったルベン・ブランコを獲得。しかしウインドーが閉まっていたので一旦マルセイユと契約解除してフリー選手として獲得したと思われる。

この事から、今回のマリノスへの移籍に、契約解除金等は発生しないだろう。

 

 

コリカ新監督が求めるGK

 

さて、この動きに対して、プレーオフ最終戦で飯倉が見事なプレーを見せ、更に木村凌也とパク・イルギュもいるのになぜ、外国籍枠を使ってまでGKを獲得するのか、と疑問に思い人もいるかもしれない。

 

しかし、今回の判断は2つの点から妥当と考える。

 

先ず1つ目は、コリカ新監督がGKに何を求めるか。

 

この点、オークランドFCの試合を見るに、特にこれまでのマリノスでは必要であった、ハイブロックで構える事による裏に生じるスペースを消す能力、自陣ボール保持で1試合200本のパス成功を支えるビルド能力は不要になるだろう。

 

ハイブロックで構えないし、自陣で200本のパス成功を求める事もないからだ。

監督が変われば、選手に求められる能力も変わるという事だ。

 

コリカ新監督は堅実なミドルブロックを構築し、失点を嫌う。

そんな彼がGKに求める能力は何か。

 

 

xGotがゴールキーパーの能力を鮮明に

 

シュートの位置から1得点が決まる確率を統計的アプローチで算出するゴール期待値という指標が確立し、今や当たり前に語られる様になった。

 

そして同時に、このプロセスは発展、促進されておりプレミアリーグなど海外で当たり前に使用されているのがxGot=Expected Goals on Target、日本語にすると枠内ゴール期待値という指標だ。

 

これはゴール期待値と同じ様に、枠内に飛んだシュートが1点決まる確率が何%あるかという、シュートの質を表す指標と言える。

 

同時に、打たれた側、被xGotはGKが、合計何点分のシュートを打たれ、そして何点止めたのか、という差分でGKの能力を数値化する指標としても使用されるようになった。

 

Jリーグにおいてチームを優勝させるエースが、ゴール期待値よりも高いゴール数を残すのは最早、必須となっているのと同じ様に、自陣のゴール前でもGKが何点稼いだのかが問われる時代になったと言える。

 

 

 

この点において、構想リーグにおいてパク・イルギュの数値は相当に悪い

 

JリーグのxGotはFotMob(

https://www.fotmob.com/ja

)が公開しているデータから確認出来る

 

 

パク・イルギュ -7.05 セーブ率 54%

 

構想リーグにおいて、被xGot10.96に対して18失点は‐7以上で、水戸の西川と20チーム中、ぶっちぎりのワースト争いをしている。セーブ率54%もかなり厳しい数字だ。

 

 

ベテラン勢では

 

G大阪の東口が -3.12 セーブ率68%

 

浦和の西川 ‐3.64 70%

 

彼らは実績のあるベテランとして、チームにアベレージの水準をもたらしていると言える。

例えばエースと言われる選手がゴール期待値で大きなマイナスとなれば、相当に目立つと言える。GKも-3台は許容範囲かもしれないが、ここが最低限の基準と言えるだろう。

 

 

 

清水の梅田

 

パク・イルギュの2倍近い被xGot21.17を受けたが、同じ水準の18失点に抑えた。

+3をチームに与えていると言える。

 

 

鹿島 早川

 

そしてリーグナンバー1と言えるGKは印象だけでなく、被xGot15.46に対して9失点

実に+6をチームに与えているのが分かる様に、統計的に優秀さが証明されている。

 

 

正にゴッド 後藤

 

最も悲惨にシュートを浴びたと言えるのが長崎の後藤だろう。

被xGot24.75に対して22失点と+2.75を作り出した。

 

 

仮に+2.75ではなく、もしも‐3になっていたら27失点もしている事になる。

プラスを与える事が出来るGKの価値はハーフシーズンで5点の価値があるという事だ。

 

 

 

若手GK

 

木村凌也は‐3点台に踏みとどまっていたと言える。

一方でセーブ率は59%と60%を割り込んでおり、水準として一段落ちると言える。

 

 

G大阪 荒木

 

若手ではACL2でアルナスル撃破の立役者となったG大阪の18歳荒木が優れた数値を残す

被xGot8.53に対して、8失点と+0.53、セーブ率も70%。

 

優秀なGKメーカーと言えるガンバの未来は明るい。

 

 

GKにもエースと同様に勝敗に直結する個を求められる能力があるという事だ。

 

そして、上記の様に、横浜F・マリノスは自陣のゴール前における質に重大な問題を抱えており、それに対して質を改善する為に、ラ・リーガ10000分を越えるプレー経験を持つ選手の獲得をしたという行動は妥当と言える。

 

いわゆる競技水準が世界トップと言われる5大リーグで、10000分もプレーした日本人GKは一人もいない。フィットしてくれるのを期待したい。

 

横浜F・マリノスの26/27シーズン戦力編成を展望する

2026年6月21日、横浜F・マリノスは不在となっていた新監督の座に、オークランドFCから実質引き抜く形でスティーブ・コリカを招き入れた。

 

これに伴い、副官と言えるダニー・ヘイも連れてきた形となっており、特に昨シーズンは大混乱を招いた一因でもあるだけに、これまでの反省が活かされる事を期待したい。

 

一方で、鈴木SDには自らが選び、そして運命共同体と言える彼らがベストの仕事をする為にも、この夏は引き続きハードワークが要求される。

 

何故なら、今のマリノスは2024年から続く負債が残る中で、更に2025年大混乱の余波による行き当たりばったりのパッチワークが行われた結果、スパゲッティコードの様なデタラメな戦力編成となっているからだ。

 

既に派手な情報も出回っているが、特段に問題が出ているとは思えない。

 

勿論、選手に対してはこれまでの貢献もあり、そこに特別な感情がある事も否定しない。だとしても、前任者達の残した余りにも大きい負債を解消する為には出せる所は出していくというのはやむを得ない判断と言える。

 

この記事ではコリカ新監督の好むスタイルを推測しながら、必須となるポジション、現状戦力の運用、編成の狙い目などをまとめていきたい。

 

 

オークランドFC

 

前所属クラブ、直近のポートフォリオを能力の参照とするのは監督であっても当然だ。選手ではこれを行うのに監督では無視した結果、どうなったのかは説明する必要がないだろう。

そして同時に、ポートフォリオと照らす事で、今のマリノスにどういう選手が足りていないのかも見えてくる。

 

・攻撃で見える特徴

 

ボールの保持率を見ると、非保持とは言い切れない。例えばJリーグなら岡山の40%、東京Vや町田の様な45%以下の様なチームとは一線を画す。

 

一方で1試合中のパス成功数は290本台で平均保持率も50%を割り込むなど、保持に対する強い意志があるというタイプでもない。

 

この辺は前任の大島体制に近いかもしれないが、持つ局面ではしっかりと保持攻撃をする。この為、自陣のパス成功数よりも、敵陣でのパス成功数が多い、などスキッベ時代の広島に近いスタイルと言える。

 

また、広島がそうであるように、なぜ敵陣でパス数が増えるのかと言う点において、ロングボールでしっかりと前進出来るチームだと伺える。

 

1試合平均のロングボール成功数と成功率

 大島 26マリノス     13.1本(34.7%)

 コリカ オークランド 15.8本(43.9%)

 

空中戦勝率の高い明確なロングボールターゲットを用意している。

 コスグローブ 65%

 谷村     37%

 

そして補助要員としてGKのキック力が高い。

 

ゴールキックで敵陣に20mは深く入り、エリア内で蹴ったパントキックが敵のエリアまで届いているシーンもあった。これなら仮に競り負けたとしても、確実に敵陣でプレーを開始できるだろう。

 

 

・守備で見えた特徴

 

保持率が50%を割り込む理由としては実際の試合、フルマッチを見た感想として守備にあると考える。

ハイプレス時はマンツーマンで行く、そんな世界標準を当然の様に搭載しているが、ではハイプレス以外の局面ではどうだろう。

 

リーグ1位の守備力のベースはリトリートするミドルブロックにある。

 

26マリノスでは終盤に向けてやっと修正の兆しが見られたが、ボールホルダーにけん制がかけられないファーストライン設定(-2人)なのに無駄に全体が高く、DFラインの裏を簡単に取られて失点するシーンが相次いだ。

 

この点でオークランドFCは行く時と引く時、極めてメリハリのある守り方をすると言える。ボールを奪うよりもゴールを守る事のウェイトが高い、町田に近い印象を受けた。

 

この辺が高い位置で守り切りたいスキッベ広島とボール保持率で差が生まれる要因と言える。一方で、ビッグチャンスクリエイト数は欧州ビッグクラブ並みの1試合平均3以上を記録しており、往時のマリノスを凌駕するなど、攻撃の効率は良かった。

 

 

マリノスに欠ける戦力

 

監督のやり方に必須な選手と言うのは存在する。

 

清水エスパルスに”移動”した吉田孝行がオセフンを確保した様に、オセフンとミッチェルデュークを失った黒田剛がテテ・イェンギを求めた様に、ロングボールを設計に組み込みたい監督に、ロングボールターゲットを用意しないのは最早、裏切りに等しい。

 

またロングボールターゲットとは競るだけではなく、競り勝って触る回数を1試合中に何度も再現可能な選手と言える。この点で谷村はJ1リーグではロングボールターゲットになりえない。

 

・ロングボールターゲット

 

オークランドFCでコスグローブがそうであるように、マン・シティでハーランドがそうであるように、勝率60%オーバーの選手がいれば、それだけでチームの前進力が高まり、敵陣でプレーする回数が増える事になる。

 

もしかしたらマリノスにくる監督達がそうなるように、急にリカルド・ロドリゲスの様になるかもしれないが、それはピッチ上で証明された事が無い能力で、信用できない。

 

コリカを監督として選んだ以上は、当然用意されるべきオプションと言える。

 

この点で、大島体制では全く出番の得られなかったディーン・デイビッドと外国籍枠を入れ替えるのは手っ取り早い仕事だ。何故なら町田がテテ・イェンギをスコットランド2部から発掘した様に、アジア圏ではサイズの暴力が通用しやすい。

 

今のマリノスでは多少の損は目をつぶる必要がある。リストラクチャー”再構築”に痛みはつきものだ。以前に扱いを困ったブラジル人をそうしたように、無償レンタルも考える必要がある。機能しない戦力は居ないのと同じだ。大きな年棒枠を開ける事で取れる選択肢もあるだろう。

 

 

この点でセカンドトップは過剰になると言える。

 

オークランドFCではウルグアイのギレルメ・メイという左利きでスキルフルなドリブル、スルーパス、巧みなシュート、エリア内では理不尽なダイレクトシュートを叩き込むという、天野と谷村を足したようなハイライト動画がある選手が務めていた。

 

1シーズン、二人をエースとしてセカンドトップで併用すれば1年が終わる頃には同じような動画が出来るだろう。

 

次点では浅田、負傷中の遠野、更には松村と、やや人員過剰である。この為、26/27シーズンでは松村を借りる機会は減るかもしれない。

 

更に、オークランドはシーズン中4411を選択していたが、プレーオフでは541を選択しており、こうなるとセカンドトップというポジションは無くなる。

4の両脇をシャドーと捉えるかSHと捉えるかで谷村や天野も安泰ではなくなる。

 

 

 

・ウイング

 

コリカ監督の下で大ブレイクした左WGがいた。勢いでワールドカップにも出てる。活躍し過ぎたのでスコットランド1部に移籍が決定したジェシー・ランドール。

 

日本人選手にはオファーがこないけど、下の水準にあるAリーグにオファーがあるのをみるに、やはり英語が話せるというのはマジで大きいかもしれない。移籍したい選手は英語でSNSをやった方がいい。

 

逆足ウイングだからというよりも、純粋に良い選手だから使っていただけで、右サイドは順足WGを採用するなど、特にこだわりも無さそう。

 

ただ、何をして欲しいのかと言えば、共にスピードがあってラインブレイク、縦突破からクロスをいれられるタイプで、近藤、クルークス辺りはそのまま採用されるだろうが、テヴィス、アラウージョはどうだろうか。

 

またオナイウは再評価の機会があるだろうか。遠野も走力が戻るならセカンドトップというよりウイングが主戦場になるか。この点、話題の高橋君などはスピードが水準に達していれば積極的に使われるかもしれない。

 

しかし、開幕時点では明確に左ウイングで実績十分という選手がいないと言える。

 

 

これを解決するなら、特別大会でひと際輝くプレーを見せたのが…

 

藤枝の中村優斗だろう。

 

藤枝では左WBというポジションであったが、実質左WGとして機能していた。

 

右利きの左WG、突破だけでなく、とにかくボールを失わないタフなキープも出来るタイプで、縦突破しての左足クロスもあり、Jリーグ初ゴールもカットインからの右足で決めている。

 

 

マリノスが長年夢見た

本物の日本人左ウイング

 

 

英語はしゃべれるか?

コリカの元で第二のジェシーにならないか?

 

 

 

・ミッドフィルダー

 

マリノスは既に知念を獲得しているが、ダニー・ヘイのオーダーをこなすプレーメーカーと言うタイプではない。木村卓とポジションを争うフィニッシュの局面に顔を見せる敵陣6人目のアタッカー枠だ。

 

勿論、山根が残るのであれば彼に期待はかかるだろう。構想リーグでは遂にフルタイム出場を成し遂げている。一方で、それは同世代の若者がそうであるように、同時に卒業の資格を手に入れたとも言える。

 

タイプとしては田中がそうなのかもしれないが、前監督がまるでプレータイムを与えなかったのがここにきて大きく響く。見た事が無いので分からないとしか言いようがない。

 

前任者は経験が浅く、結果を出せない事に焦り、次のシーズンに必要となる戦力を育てる事を着手しなかった。

 

 

もしも山根を失うとなれば、外国籍枠の大幅な組み換えをしてでも、プレーメーカーを確保しなければならないだろう。川崎で出番を多く失っていた河原なども候補にあがるが優良物件だ。

 

この点、コリカ監督の元でプレーしていたベルギー人のフェルストラーテはダニー・ヘイのオーダーも熟知しており、186㎝とJリーグならサイズも十分でシティのロドリやアーセナルのライスといった、大型で時に4+1でバックラインに入って守備が出来る、今風のアンカーと言える。

試合中にセカンドトップを置かない433の選択肢もとれる。

 

 

もしくはボランチを狙うならブラジル2部もまた金脈が眠っている。

 

奪い合いが過熱し、高騰気味なブラジルのアタッカーに比べると、明らかにフルタイムで出ている様な選手でも価値が上がって行きにくい。清水エスパルスが連れてきた今やJリーグ屈指のボランチも当時は2部でフルタイムにプレーしていた。

 

山根の代わりとなるプレーメーカーというとサンベルナルドFCでプレーする、ドゥドゥ・ミライマが興味深い。

 

26歳、173㎝、今期はここまで14試合全試合先発、2G2A。とにかくキックの質が高く、現時点で山根を凌駕すると言える。ロングボールの精度は見事。

 

にも拘らず、市場価値は29万ユーロと実にJリーグ水準に収まっている。

トランスファーマルクトでは山根が100万ユーロ、諏訪間が30万ユーロだ。

 

マテウスブエノも清水に移籍当初は30万€程度だった。ブラジル2部のボランチはフルタイムで出ていても上がらないのだ。

 

とにかくダニー・ヘイのオーダーを消化するには列移動を出来るプレーメーカーが必須である。田中、樋口と候補はいるが、被カウンター局面など未知数な要素も大きい。

 

山根を失う場合はなりふりを構っていられない。

外国籍枠の入れ替えに打って出る必要があるだろう。

 

 

・ゴールキーパー

 

先ず守り方として無駄なハイブロックはとらない。

特別に保持に固執もしない。

そして深くまで蹴れるキックが必須。

 

こうなるとパク・イルギュと飯倉よりも、木村凌也を好む可能性が高いと言える

更に、経験が必要となればGKの獲得も急務になる可能性はある。

 

 

 

バックラインを考える

 

怪我人が多いのが戦力編成を難しくしている。

松原と渡邊、特に後者の長期離脱は編成に影を落としている。

 

SBの陣容は井上が一気に盤石の地位を築いた事で一定の安心はあるが、村上にプレー機会がゼロだった事で、こちらも次シーズンへ向けた準備が進んだとは言い切れない。

 

村上が2番手で松原の復帰を待てると言える状態とはならなかった。

 

諏訪間なども富安や伊藤の様にSBも出来るCBとして育てる事も出来たが、前任者は要所要所で間違った判断をした上に結果まで出なかった。

 

この点、マルチロールとしてむしろ後ろで固定したくなるプレーを見せたのが、やたらテストされたと言える宮市だった。だが上がったらWGロールをこなせるSBとして、一番見たかった左SBは試されないなど、要所が定まらない運用が行われ、これもまた負債としてコリカに引き継がれる事になった。

 

右 井上 村上 負傷松原 要テスト諏訪間

左 鈴木冬(負傷) 関富 要テスト宮市(右はいける 負傷渡邊

 

3番手として左右に使える宮市を置きつつ、若手が2番手、緊急でCBを回すという体制は現スカッドで組めている。

 

負傷と未テストが新監督に降りかかる負債だ。

 

CBの陣容も考えると、唯一補強を考えなければならないのが、長期離脱で復帰の目途も見えない渡邊泰基の代わりだろう。

 

つまり…以下の3条件を満たす補強が必要だ

 

1,左利きでCBを主戦場として角田のサブもこなせる

2,3バックのオプションをチームに与える

3,左SBも埋める事が出来る

 

ここで希少な左利きCBとして思い当たるのは、2025シーズンJ2リーグで右の井上、

左の青木と言えるプレーを見せた

 

徳島の青木駿人だろう。

 

徳島がかなり守備的な外国籍選手行ってこいチームだったのもあり、なかなかビルドアップで良さを見せるのは難しかったが、左足のキックには光る物があり、J2歴代最強と言われた鉄壁の守備を支えた3バックの左CBを務めた。

 

25歳 183㎝79㎏ 徳島で累計59試合 5000分近いプレータイムがある

 

構想リーグは1月に疲労骨折の影響もあり不在であったが、キャンプインには間に合うのではないだろうか。

 

JリーグやFIFAのルールとは別に、横浜村には一度でもマリノスのユニホームに袖を通したら永遠に抜ける事は出来ないという掟が存在しているので、マリノスプライマリーの出身者である彼は、既にマリノスのファミリーである。

 

そろそろ特別な想いのあるであろう横浜に帰省してはどうだろうか。

 

 

どんなに優れた監督でも、戦力編成を失敗した状態では結果が出ない。

 

それは急ぎ過ぎた結果、ポステコグルーすら解任目前と言われた時期があった事を教訓として忘れるべきではないという事だ。

 

鈴木SDはアイザック・ドルの様に1年持たない結末にならない様に、このオフシーズンにこそ死力を出し尽くす必要があるだろう。

 

マリノス試合後ざつだん・鹿島戦2 ディティールのアディショナルタイム

2026年5月10日、100年抗争リーグ特有のルールとは言え、連敗中の横浜F・マリノスはホーム日産スタジアムに鹿島アントラーズを迎えた。

 

連敗の試合内容は悲惨の一言でチャレンジの行方が風前の灯な大島監督は正念場の一戦と言える試合となったが、肝心な所でディティールを欠いたチームは勝利目前で同点ゴールを被弾し、運の要素が強いにも関わらず10回やって10回負けそうなPK戦を経て3連敗となった。

通常なら1敗2分ではあるが、抗争していく精神を反映したルールはルールだ。

 

言いたい事は試合後にスペースで言ったので、今回はポイントを絞ってマリノスが敗北に至ったディティールについて書きたいと思う。

 

 

 

最近はXで直接記事にした方が、ビューが伸びるのだが、別にビューを伸ばす必要は無い内容なので、久しぶりにこちらに書く。

 

 

当然の圧倒的優位

 

既に散々とスペースで言ったので省略するが、正直な感想として鹿島は大して評価していないチームだ。

かつて川崎の黄金時代を主導した指揮官ではあるが、期待されたボール保持はまだ前進の傾向すら見えない。特に最近は鬼木の意地か、順位的余裕か、選手は向いていない様に感じるが、それでもやるんだもん!という自陣の保持に拘って、結果も出ていない。

 

どうにかなっちゃうレオ&早川がいる内に、どうにかしたいのかもしれないし、経験豊富な鬼木はクラブ政治として、この選手じゃ無理なんですと社長に見せつけるアピールをしてるのかもしれない。

 

そして大きな勘違いがあるかもしれないが、全20クラブ最少失点という姿すら虚像だ。

 

あらゆる守備データは真ん中より下、唯一、どうにかなってるのはミドルブロックぐらいで、自陣保持に拘る傾向と合わせ、もしも選手層が昨季の新潟なら間違いなく降格するだろう。

CFとGKでどうにかなるんだ、を体現する根源的フットボールスタイルと言える。

 

振り返れば抗争し始めた第2節、最低限の事を普通に出来た結果、マリノスは優勢だった。ミドルゾーンで柴崎を完全オープンにして裏一撃から失点するシーン以外、鹿島には殆どチャンスはなかった。

 

5月10日はあれから何も進歩していない鹿島の姿を再確認したに過ぎないし、一方で、2月、そんな鹿島相手に手応えをつかんだマリノスがその後にどうなったのかも忘れるべきではないだろう。

 

 

改善要素

 

深い位置ではGK+2CBに中央制限を仕掛け、外に誘導すると鹿島はそれだけでどうにもならなくなる。

 

早川のロングボール位が頼みの綱だが、思ったよりもポンポン蹴らなかった。ここは連戦ローテの関係でセントラルが知念や三竿じゃないという要素もあったかもしれないし、今はACLE出場権もあるし、首位だし、維持と根性でチャレンジな時間なのかもしれない。

 

そして別にディフェンスも構造的に機能的に、何も良い訳じゃないので45分間はフルボッコに出来てしまった。それでもなんとかしてくれるコンビの知念と三竿もいないし。

 

 

刻まれた1が惜しまれる…1と0の間には無限の空間が存在する。

 

それにしても予算が少なすぎる水戸がこれでゲームを決められないのは仕方ないが、マリノスも0ゴールは残念過ぎる。城福ことヴェルディは45分で2ゴールだった。

 

ここまで一方的になった理由として、マリノス側に若干の改善点があった気がする。

それは水戸戦で再びフルボッコにされてからの構造的改善点だ。

 

鹿島が何とかミドルゾーンまで進出出来た時に、サイドハーフの位置が高かった事が上げられる。

これは天野が柴崎を離してしまいやられかけたシーンではある(オフサイド

 

鈴木が自由ロールで安西が高い位置へ出て行く325の形。

 

鹿島が左から右に展開する中で、逆サイドのSH(アラウージョ)が最後方の保持者へスプリントでプレスを開始しようとしているのが分かる。

 

 

中央2対3で制限、両SH(近藤24とアラウージョ)が3の両脇にボールが出たらいける位置にいるのが分かる。

 

浦和の田中達也暫定監督が颯爽と中3日でやる事を何か月かかるねんという感じだが、水戸にサンドバックされていたが、この日はようやくミドルゾーンでも人が捕まってる状態になっていた。

 

今まではミドルゾーンのオープンから縦パスを入れ放題だったが、この日はSHが出る、同時にSBとボランチは人を捕まえる。鹿島はこれで完全に窒息した。

 

水戸戦の様に、構造と配置で殴られている試合で、選手個々を批評しても意味がない。ダメに見える様にフィルターがかかっているのを理解する必要がある。

 

鹿島が2月から何の進歩も無いのに比べれば、マリノスには僅かな上昇があり、2月よりも優勢に戦えたのはホームゲームが理由だけではないだろう。

 

 

 

2トップの交代と構造の変化

 

ファクトを提示していく。

 

2トップの交代が遅かったのは間違いない。

谷村、天野の走力は限界、守備でスプリント出来ず、けん制力は低下していた。

 

また守備でデイビッドに不安を覚えているというが、この日は何が問題か分からなかった。裏返せばこれは、遅すぎる交代に何の説得力も感じないという私の意見である。

 

84分 鹿島のミドルゾーン保持に対する守備では早速、パスカットからカウンター機会に至っており、むしろリフレッシュした効果を早速感じるシーンと言える。

 

 

そして85分のシーンを見ると分かりやすいが、そもそも構造としてリトリートを選択しているのが良く分かる。442で構えますという、SHはベタ引きです、という従来のやり方に変えている。ラインは高いのに。

 

 

2CBに荒木と三竿で鹿島の4に対して、2枚しか送り出さないマリノス。

 

これでは絶対にオープンなボールホルダーが生じる、ラインは高いのに。

 

今まで散々やられてきた状態の守備をしているのが良く分かる。

(画像は荒木から逆サイドのキムテヒョンにパスされたシーン)

 

押し込まれたのは監督が引く決断をしたから。2トップの責任ではない。

 

 

そして、やはり今期やられているシーンが、頻発する事になる。

 

90分、91分30、92分30、2対4の構造からオープンが生まれ、ロングボールを刺されて危険な、リスクが生じるシーンが続く。

 

これは2トップの責任ではなく監督が行った選択の結果である。

 

 

前4枚がフレッシュなのだからポステコグルーの様にチャレンジしてもよかった。

 

強気なゲームを完遂するチャレンジをせずに逃げに回ってしまった。大島監督は常に攻撃的である精神を求めるクラブとフィロソフィーが異なる様だ。

 

 

一方で、デイビッドは86分10秒のシーン

 

サイドチェンジにスプリント、自陣へのプレスバックでボール奪取、カウンターが浅田、樋口と繋がるカウンターと言うシーンもあった。

 

機械採点では途中出場組で唯一 7.0/10

この守備シーンが評価されての物だろう。

 

 

マリノスのカウンター機会は他にもあった。

 

87分10秒、鹿島-植田のミスで浅田がパスカットし、山根も呼応した事で、敵ゴール前4対3攻撃。これをミドルシュートで完結してしまうのが若さか。

マリノスは投資コストを支払ったと言えるし、鹿島は選手が適していない。

 

 

 

 

勝敗を分けたディティール

 

パクはパントキックを蹴った。

しかし、そこに何も意図が無かったように感じた。

 

飛距離も乏しく、蹴り先として樋口は適していないし

そもそも樋口は競れてすらいない。

 

 

その結果、敵のCBが強くマリノス陣内にヘッドで跳ね返すという、つい先日も失点した、これまで散々繰り返されたシーンが発生し、鈴木優磨にボールが入る。

 

前半終了間際の45分にもゴールキックを跳ね返されて危険なシーンがあった。今日の対戦相手、鹿島にそんなにビビってロングボールを蹴る必要があるのか、そこで検討がされるべきだった。

 

せめて蹴り先の準備位するべきだった。

 

例えば、サイドにわざとスローインになる様に蹴って行く、というやり方もあっただろう。キックオフと同じロジックである。

 

 

そしてFK守備機会が到来。

 

鹿島は試合開始前で得点の36%(9得点)がセットプレーというチームである。

最終盤はセットプレーを警戒した交代を最優先するべきだったと考える。

 

マリノスのセットプレー守備はゾーン(基本バックライン4人+1センターフォワード)&マンツー

 

つまり対鹿島で逃げ切りを図るならゾーンに含まれない強力な対空守備者が必要で、最後の交代枠で敵の絶対的エースであるレオに必殺仕事人を送り込んでも良かった。

 

 

一方で、こういう失点や、守備者のミスが起きると、それだけが注目されるが、まぁ3点くらい決めてりゃよかっただけとも言える。

 

早川が立ちはだかるから仕方ないんだけど。

 

 

横浜Fマリノスは26シーズンに大島監督と何をするのか ドラえもん & AI風味で問題解決相談

オフシーズンになると選手との契約が話の中心になるが、マリノスはそれを話せる状況にない。

 

川崎に惨敗を喫して以降、ピッチ上を単純化する事で統一感、一体感、そんなワードを頼りにJ1残留を成し遂げた大島監督。最後の最後までブレにブレた中で夏に獲得した選手がハマったのは幸運だった。

ではだからと言って、これでいけるのかと言えば、それを来期も続けるかというと先行きは不透明な状況だ。

 

特に最終節の鹿島戦において見せられた現実として、かつてポステコグルーがそうしたように、このやり方を突き詰めるのであれば、かなりの選手を入れ替える必要があると試合を観た全ての人が痛感しただろう。

 

この点、マリノスよりも明らかに予算が乏しい京都であるが、リソースを戦力へ高効率で転換する事で3位に躍進した。それはクラブとして現環境で強い戦い方の決定、その理想をピッチ上で実現可能な監督コーチ陣の選出、選手構成の最適化において失敗が少なかったという事だ。

マリノスと大きな差が無い柏もトレンド、潮流に逆らった上で2位となった。

 

つまりマリノスの予算で15位という結果はクラブとして現環境で勝てる戦い方を決定できず、何を理由に選んだか分からない監督とコーチ陣、それじゃ選手構成も適正になる筈もない、とまとめる事が出来る。

 

今のマリノスはクラブとして現環境で強い、優勝争いが出来る戦い方を決定する所からリスタートしなければならない。その為にはクラブ内で高いフットボール的教養が求められるが、来期にはJ2で結果を残してきた2人がマリノスに戻ってきたと言える。

 

 

 

J2ベストチーム考とマリノスヘッドハンティング

 

統計的に1試合平均のゴール期待値 ー 被ゴール期待値の数値が 0.3を超えているチームは優秀だったと言っていいだろう。38試合戦えば単純に得失点差が+11以上になる計算だ。

 

この点、優勝した水戸、4位だった徳島は実の所、そんなに優れていない。

特に水戸の薄氷感がヤバイ。

 

水戸 1.231 ー 1.130

徳島 1.159 ― 0.941

 

ただ、J1を制した鹿島もそうだったように、つまり今のJリーグのトレンドとしてはイーブンくらいにまとめて、後はゴール前に特別なクオリティがあれば勝てるとも言える。予算の使い方として前線とゴールキーパーに妥協しない姿勢が問われるだろう。

リスクとしてはチームの命運を個に委ねる為、博打性が高くなる。

 

一方でゴール期待値TOP3だった大宮、長崎、千葉は+0.3を達成しており、内2クラブが昇格を勝ち取り、大宮は6位だった事からも論理的に優勝争いするなら、絶対ではないが方法論としては安定性がある。(タレント力もずば抜けている筈の長崎は何故2位に…)

 

 

更に、今期のJ2で特筆すべき優れたチームとしては今期昇格組のFC今治が上げられる。

 

今治 1.517 ー 1.203

 

岡田氏の提唱する特殊なメソッドが有名だが、Jリーグ参入以降は現実的な戦い方にシフトし、24年度人件費では千葉の半額以下、長崎の4分の1以下となる。

もっとも水戸は今治よりも更に数千万円少ないのだから優勝はいかに奇跡であるか。そりゃ薄氷感も漂うだろう。この点に言及される事をあまり見る事が無く、もっと高く評価されるべきである。

 

今治は実ゴールが1試合平均1.21しか生み出せなかったのが予算に現れてしまったとも言える。

マルクス・ヴィニシウスは17ゴールを決めたが、シュート成功率は10.9%しかなく、ウェズレイはゴール期待値マイナス3オーバーの4ゴール、シュート成功率は9%台、6ゴールの横山もシュート成功率は8.7%しかない。

 

例えば優勝した水戸を見るとCF渡邊のシュート成功率は20%を越え、斎藤のゴール期待値差分は+4ptを超える。

同規模予算における戦力転換率の差、これはスカウティングの勝利だ。小原氏は総合的には良い仕事をしたと言えるが、近年、優れた外国籍タレントを選び続けてきたマリノスで学ぶべき事があるだろう。

 

 

少し、この話を広げると今季個人昇格でJ2熊本でプレーした塩浜も10G決めているが、ゴール期待値はマイナス1.38、シュート成功率は9.1%と、あまり良いとは言えず、何より熊本は17位富山と同勝ち点、得失点差1で降格したのを考えると意味は重くなるだろう。期待値通り、つまり平凡な水準で11ゴール決めていれば富山が降格していた。

 

また、低予算という意味ではいわきFCも素晴らしく、ゴール期待値得失点差+0.3を達成、開幕10試合のもたつき(1勝3分6敗)が惜しまれる。

閑話休題

 

まとめると、千葉、今治は今期のJ2で優れていたチームであり、クラブとして現環境で強い戦い方の再決定を進めなければならないマリノスに、J2で結果を残した元千葉の鈴木健仁氏、元今治の小原氏が加入するのは大きなプラスになるだろう。

 

過去を振り返るとマリノスが下り坂を転げ落ちる様に成績低迷となった理由は、アジアを代表するクラブという、まるで東洋のレアルマドリードの様な大目標に対して、トップからして他所で結果を残していない人物の登用が多過ぎたからだ。

 

マリノスが本当にスポーツ的目標を達成するのであれば、本家同様に人材育成機関ではなく、OBであろうと結果を残した人が集まる場所にしなければならない。そういう基準が必要だ。

 

 

 

今期の反省を踏まえ…答え合わせしたい

 

現状、2025年最終節時点のマリノスをまとめると

 

● ポジティブ

 インテンシティ(守備はガッツ=根性が必要)を再確認出来た

 スペースアタックの重要性を思い出す

 スペースアタック→ライン押し上げの連動性が復活

 セットプレーから得点力アップ

 選手の質が高い

 

● ネガティブ

 ボールの保持が全く出来ない(…ので諦めた)

 結局ロングボールに弱いハイブロック

 敵の325保持に答えが無い

 相手を見た対応が試合中に出来ない

 選手がハマってるとは言い難い

 

 

さて、解決方法は選択肢として色々あるけど、マリノスはどうするのか?

これが全く見えてこないので今は選手の話をしようがない。

 

 

まぁ…普通さ

 

これくらいは最低やるよね

 

とフィーリングだけで書いた去年の記事を読んでみてほしい。

 

 

speir-s.hatenablog.jp

 

その経歴から見ても、現在のプレミアリーグで標準化しているような事は全てやるだろう。やろうとはするだろう。

中でも、特に期待されるのは相手を見たサッカーをするという事

 

私は目の代わりに貝がついてる、フジツボ野郎でした。

皆さんの期待感を煽るような発言をして申し訳ございませんでした。

 

 

 

一方でJリーグのトレンドとなっているGKからロングボールを蹴るのが分かり切っているような相手であれば、相手を考えたプランを用意するのも常識であり、対応するだろう。

 

 

 あ”あ”あ”あ”あああー!!!(大惨事)

 

 

 

マリノスの監督就任が決定的となっているスティーブ・ホランド氏は監督としての実績は皆無に等しいが、世界最高峰の景色を、基準を、強いチームというのが当たり前にやるべき事を知っているのは頼もしい所だ。

 

 

ギェー!!!(断末魔)

 

 

問題を解決しなければいけない。

解決方法は色々あるが、結局は何を選ぶのか。

 

 

 

ドラえもん的アプローチ

 

あんな事、こんな事、出来たらいいな♪(逃避)

 

「こうど な よんよんに~!」

 

442で325の守り方がチームに落とし込めるようになる。

 

特にWB対応としてSHの外切りと連動した内締め、敵のバックパスからチームで連動したハイプレスへの切り替え、ショートカウンターによるゴール、獲得したCKからの連続攻撃。欧州トップクラブ水準で442が機能するようになる。

 

 

「りゅうどうせい の たかい ぼーる ほじ~!」

 

特にローブロックではGKの+1を使える安定保持が落とし込まれ、SBやボランチ、トップ下が頻繁に位置を入れ替えながら325を形成し、ファーストトップによる裏取りや、逆サイドを狙ったロングボールを有効に用い、全体としてゴールに迫る回数が高い状態=試合展開を優位に進め、スペースアタックを意識した早さと特別なゴール前の質で複数得点を多数の試合で重ねる。

 

 

「かうんたーぷれす~」

 

良い攻撃が生み出す次の守備機会。攻撃時に準備される守備。

 

トランジション局面を制圧し、被カウンターによる失点を減らし、カウンターカウンターによる得点を増やし、敵の心をへし折る一部の隙もない戦いを実現。

 

 

「ありがとうドラえもん!!!」

「よ~し、これで鹿島や広島をギタギタに…!」

 

 

 

 

523-541(AI風アプローチ)

 

夢見るのは自由だけど、向き合わなきゃ現実と。

 

523、541、3421、呼び方はなんでもいいけど守備のタスク振りがしやすい3バックの導入、3シーズンやってどうにもなってない442とか、もう諦めなよ。

 

今季の失敗は監督が酷すぎた。コンテもモウリーニョも右腕(副官)はちゃんと別にいるよ。経歴詐称に騙されたんじゃないの?

おまけにヘッドコーチはポステコ式の442派で常にクーデター狙ってたんだから上手く行く訳ないよね。3バックという選択が問題じゃないよ。

 

広島で城福‐スキッベを経験した迫井氏がヘッドコーチに入ってノウハウも十分なんだから、真面目にコツコツと、今期からの積み上げを進めなきゃ。今期やってた事は442じゃなくても出来るんだからさ。

 

それに鹿島、柏、神戸にはボコボコにされてるし、C大阪戦は大敗もあり得たし、ヴェルディに翻弄されたのは…もう忘れたの?随分、都合がいいね。

 

ファーストラインを3枚にしつつWBへの対応に困らないし、ボール保持で325にするのに可変範囲が狭くていいじゃない?仮に今期と同じ事をするとしても523-541の方がハマりがよくないかな。

 

外に立ちたいクルークスをシャドーで使う課題はあるけど、例えば町田で左シャドーに相馬を使う様に、左WBは自陣残り気味で右WBは上がり気味、右CBの望月も上がる構造を参考にしたら?

 

つまりマリノスなら、左WBに加藤や鈴木、関富が入って、角田も高い位置でプレーする分、右WBはCB的に低位置で振る舞う構造を採用できる。左に攻撃的要素が高いマリノスの戦力とも合致するよ。ここで輝けば、怪我人が多いし、望月が注目された様に角田は代表ワンチャンあるかもね。

 

右WBは右CBとして後方支援、加藤もクルークスと相性よく、松原も復帰するし、新境地が見えた宮市は最適じゃない?

 

天野はそのままクルークスのタスクを引き継ぐ交代人員に出来るし、トップは谷村とデイビッドで垣田と細谷の様に運用出来て、左シャドーも遠野が復帰すれば植中の抜けたダメージも小さいね。

 

渡辺皓太や新加入の樋口君あたりも、シャドーこそが現代フットボールシーンにおける彼らの為のポジションと言える。ボランチは喜田、ジャン、山根に木村の復帰、田中君が新加入と戦力は揃ってるね。

 

 

 

植中移籍のダメージ

 

続けて、植中移籍のダメージを考えて対応策を練ろう。

 

アラウージョ、井上との契約を含めて、シャドーにハードワーク可能な得点力のある選手も欲しい所だね。まぁそれって谷村のベストポジションなんだけどさ。

その場合はむしろ2番手のファーストトップとか考えた方がいいかもしれないね。デイビッドとは異なるハンマータイプの選手とか。

 

マリノスの予算を考えると仙台の宮崎鴻あたりはオススメ、敵陣空中戦の鬼。決定力、ヘディングシュートも申し分が無く、負けてる時のクロス連打攻撃したいなら交代要員として確保したい。ゴール前のクオリティで勝敗は決まるよ。

小松も碓井も昨季に移籍したからJ2日本人、最後のセンターフォワードと言えるね。

 

いわきでプレーした熊田は…対空戦は強いけど、彼が決めていればチームはプレーオフ圏内までいけただろうね。得点力なら山形の高橋も狙い所。

 

ただ、あくまで谷村を前で使うのであれば、シャドーなら降格する新潟の長谷川は最有望株だね。井上やアラウージョもタスクはこなせるしチームに馴染んでいるメリットはあるけど、得点力はどうだろうか。

 

昨季を振り返ると、ゴール前で順番が回ってきた時に、その最重要タスクを消化する回数が多いところに、質が無い選手を並べたクラブが優勝を逃したり、降格したりしてるって事。その点、鹿島の優勝は大事な事を示しているね。

 

 

さぁ…

 

 

 

マリノスの決断は…

 

 

 

 

 

「うわーん!ドラえも~ん!!!」

「この442、全然機能しないよ~」

 

 

何てことに、ならない様にしてもらいたい