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横浜Fマリノスは26シーズンに大島監督と何をするのか ドラえもん & AI風味で問題解決相談

オフシーズンになると選手との契約が話の中心になるが、マリノスはそれを話せる状況にない。

 

川崎に惨敗を喫して以降、ピッチ上を単純化する事で統一感、一体感、そんなワードを頼りにJ1残留を成し遂げた大島監督。最後の最後までブレにブレた中で夏に獲得した選手がハマったのは幸運だった。

ではだからと言って、これでいけるのかと言えば、それを来期も続けるかというと先行きは不透明な状況だ。

 

特に最終節の鹿島戦において見せられた現実として、かつてポステコグルーがそうしたように、このやり方を突き詰めるのであれば、かなりの選手を入れ替える必要があると試合を観た全ての人が痛感しただろう。

 

この点、マリノスよりも明らかに予算が乏しい京都であるが、リソースを戦力へ高効率で転換する事で3位に躍進した。それはクラブとして現環境で強い戦い方の決定、その理想をピッチ上で実現可能な監督コーチ陣の選出、選手構成の最適化において失敗が少なかったという事だ。

マリノスと大きな差が無い柏もトレンド、潮流に逆らった上で2位となった。

 

つまりマリノスの予算で15位という結果はクラブとして現環境で勝てる戦い方を決定できず、何を理由に選んだか分からない監督とコーチ陣、それじゃ選手構成も適正になる筈もない、とまとめる事が出来る。

 

今のマリノスはクラブとして現環境で強い、優勝争いが出来る戦い方を決定する所からリスタートしなければならない。その為にはクラブ内で高いフットボール的教養が求められるが、来期にはJ2で結果を残してきた2人がマリノスに戻ってきたと言える。

 

 

 

J2ベストチーム考とマリノスヘッドハンティング

 

統計的に1試合平均のゴール期待値 ー 被ゴール期待値の数値が 0.3を超えているチームは優秀だったと言っていいだろう。38試合戦えば単純に得失点差が+11以上になる計算だ。

 

この点、優勝した水戸、4位だった徳島は実の所、そんなに優れていない。

特に水戸の薄氷感がヤバイ。

 

水戸 1.231 ー 1.130

徳島 1.159 ― 0.941

 

ただ、J1を制した鹿島もそうだったように、つまり今のJリーグのトレンドとしてはイーブンくらいにまとめて、後はゴール前に特別なクオリティがあれば勝てるとも言える。予算の使い方として前線とゴールキーパーに妥協しない姿勢が問われるだろう。

リスクとしてはチームの命運を個に委ねる為、博打性が高くなる。

 

一方でゴール期待値TOP3だった大宮、長崎、千葉は+0.3を達成しており、内2クラブが昇格を勝ち取り、大宮は6位だった事からも論理的に優勝争いするなら、絶対ではないが方法論としては安定性がある。(タレント力もずば抜けている筈の長崎は何故2位に…)

 

 

更に、今期のJ2で特筆すべき優れたチームとしては今期昇格組のFC今治が上げられる。

 

今治 1.517 ー 1.203

 

岡田氏の提唱する特殊なメソッドが有名だが、Jリーグ参入以降は現実的な戦い方にシフトし、24年度人件費では千葉の半額以下、長崎の4分の1以下となる。

もっとも水戸は今治よりも更に数千万円少ないのだから優勝はいかに奇跡であるか。そりゃ薄氷感も漂うだろう。この点に言及される事をあまり見る事が無く、もっと高く評価されるべきである。

 

今治は実ゴールが1試合平均1.21しか生み出せなかったのが予算に現れてしまったとも言える。

マルクス・ヴィニシウスは17ゴールを決めたが、シュート成功率は10.9%しかなく、ウェズレイはゴール期待値マイナス3オーバーの4ゴール、シュート成功率は9%台、6ゴールの横山もシュート成功率は8.7%しかない。

 

例えば優勝した水戸を見るとCF渡邊のシュート成功率は20%を越え、斎藤のゴール期待値差分は+4ptを超える。

同規模予算における戦力転換率の差、これはスカウティングの勝利だ。小原氏は総合的には良い仕事をしたと言えるが、近年、優れた外国籍タレントを選び続けてきたマリノスで学ぶべき事があるだろう。

 

 

少し、この話を広げると今季個人昇格でJ2熊本でプレーした塩浜も10G決めているが、ゴール期待値はマイナス1.38、シュート成功率は9.1%と、あまり良いとは言えず、何より熊本は17位富山と同勝ち点、得失点差1で降格したのを考えると意味は重くなるだろう。期待値通り、つまり平凡な水準で11ゴール決めていれば富山が降格していた。

 

また、低予算という意味ではいわきFCも素晴らしく、ゴール期待値得失点差+0.3を達成、開幕10試合のもたつき(1勝3分6敗)が惜しまれる。

閑話休題

 

まとめると、千葉、今治は今期のJ2で優れていたチームであり、クラブとして現環境で強い戦い方の再決定を進めなければならないマリノスに、J2で結果を残した元千葉の鈴木健仁氏、元今治の小原氏が加入するのは大きなプラスになるだろう。

 

過去を振り返るとマリノスが下り坂を転げ落ちる様に成績低迷となった理由は、アジアを代表するクラブという、まるで東洋のレアルマドリードの様な大目標に対して、トップからして他所で結果を残していない人物の登用が多過ぎたからだ。

 

マリノスが本当にスポーツ的目標を達成するのであれば、本家同様に人材育成機関ではなく、OBであろうと結果を残した人が集まる場所にしなければならない。そういう基準が必要だ。

 

 

 

今期の反省を踏まえ…答え合わせしたい

 

現状、2025年最終節時点のマリノスをまとめると

 

● ポジティブ

 インテンシティ(守備はガッツ=根性が必要)を再確認出来た

 スペースアタックの重要性を思い出す

 スペースアタック→ライン押し上げの連動性が復活

 セットプレーから得点力アップ

 選手の質が高い

 

● ネガティブ

 ボールの保持が全く出来ない(…ので諦めた)

 結局ロングボールに弱いハイブロック

 敵の325保持に答えが無い

 相手を見た対応が試合中に出来ない

 選手がハマってるとは言い難い

 

 

さて、解決方法は選択肢として色々あるけど、マリノスはどうするのか?

これが全く見えてこないので今は選手の話をしようがない。

 

 

まぁ…普通さ

 

これくらいは最低やるよね

 

とフィーリングだけで書いた去年の記事を読んでみてほしい。

 

 

speir-s.hatenablog.jp

 

その経歴から見ても、現在のプレミアリーグで標準化しているような事は全てやるだろう。やろうとはするだろう。

中でも、特に期待されるのは相手を見たサッカーをするという事

 

私は目の代わりに貝がついてる、フジツボ野郎でした。

皆さんの期待感を煽るような発言をして申し訳ございませんでした。

 

 

 

一方でJリーグのトレンドとなっているGKからロングボールを蹴るのが分かり切っているような相手であれば、相手を考えたプランを用意するのも常識であり、対応するだろう。

 

 

 あ”あ”あ”あ”あああー!!!(大惨事)

 

 

 

マリノスの監督就任が決定的となっているスティーブ・ホランド氏は監督としての実績は皆無に等しいが、世界最高峰の景色を、基準を、強いチームというのが当たり前にやるべき事を知っているのは頼もしい所だ。

 

 

ギェー!!!(断末魔)

 

 

問題を解決しなければいけない。

解決方法は色々あるが、結局は何を選ぶのか。

 

 

 

ドラえもん的アプローチ

 

あんな事、こんな事、出来たらいいな♪(逃避)

 

「こうど な よんよんに~!」

 

442で325の守り方がチームに落とし込めるようになる。

 

特にWB対応としてSHの外切りと連動した内締め、敵のバックパスからチームで連動したハイプレスへの切り替え、ショートカウンターによるゴール、獲得したCKからの連続攻撃。欧州トップクラブ水準で442が機能するようになる。

 

 

「りゅうどうせい の たかい ぼーる ほじ~!」

 

特にローブロックではGKの+1を使える安定保持が落とし込まれ、SBやボランチ、トップ下が頻繁に位置を入れ替えながら325を形成し、ファーストトップによる裏取りや、逆サイドを狙ったロングボールを有効に用い、全体としてゴールに迫る回数が高い状態=試合展開を優位に進め、スペースアタックを意識した早さと特別なゴール前の質で複数得点を多数の試合で重ねる。

 

 

「かうんたーぷれす~」

 

良い攻撃が生み出す次の守備機会。攻撃時に準備される守備。

 

トランジション局面を制圧し、被カウンターによる失点を減らし、カウンターカウンターによる得点を増やし、敵の心をへし折る一部の隙もない戦いを実現。

 

 

「ありがとうドラえもん!!!」

「よ~し、これで鹿島や広島をギタギタに…!」

 

 

 

 

523-541(AI風アプローチ)

 

夢見るのは自由だけど、向き合わなきゃ現実と。

 

523、541、3421、呼び方はなんでもいいけど守備のタスク振りがしやすい3バックの導入、3シーズンやってどうにもなってない442とか、もう諦めなよ。

 

今季の失敗は監督が酷すぎた。コンテもモウリーニョも右腕(副官)はちゃんと別にいるよ。経歴詐称に騙されたんじゃないの?

おまけにヘッドコーチはポステコ式の442派で常にクーデター狙ってたんだから上手く行く訳ないよね。3バックという選択が問題じゃないよ。

 

広島で城福‐スキッベを経験した迫井氏がヘッドコーチに入ってノウハウも十分なんだから、真面目にコツコツと、今期からの積み上げを進めなきゃ。今期やってた事は442じゃなくても出来るんだからさ。

 

それに鹿島、柏、神戸にはボコボコにされてるし、C大阪戦は大敗もあり得たし、ヴェルディに翻弄されたのは…もう忘れたの?随分、都合がいいね。

 

ファーストラインを3枚にしつつWBへの対応に困らないし、ボール保持で325にするのに可変範囲が狭くていいじゃない?仮に今期と同じ事をするとしても523-541の方がハマりがよくないかな。

 

外に立ちたいクルークスをシャドーで使う課題はあるけど、例えば町田で左シャドーに相馬を使う様に、左WBは自陣残り気味で右WBは上がり気味、右CBの望月も上がる構造を参考にしたら?

 

つまりマリノスなら、左WBに加藤や鈴木、関富が入って、角田も高い位置でプレーする分、右WBはCB的に低位置で振る舞う構造を採用できる。左に攻撃的要素が高いマリノスの戦力とも合致するよ。ここで輝けば、怪我人が多いし、望月が注目された様に角田は代表ワンチャンあるかもね。

 

右WBは右CBとして後方支援、加藤もクルークスと相性よく、松原も復帰するし、新境地が見えた宮市は最適じゃない?

 

天野はそのままクルークスのタスクを引き継ぐ交代人員に出来るし、トップは谷村とデイビッドで垣田と細谷の様に運用出来て、左シャドーも遠野が復帰すれば植中の抜けたダメージも小さいね。

 

渡辺皓太や新加入の樋口君あたりも、シャドーこそが現代フットボールシーンにおける彼らの為のポジションと言える。ボランチは喜田、ジャン、山根に木村の復帰、田中君が新加入と戦力は揃ってるね。

 

 

 

植中移籍のダメージ

 

続けて、植中移籍のダメージを考えて対応策を練ろう。

 

アラウージョ、井上との契約を含めて、シャドーにハードワーク可能な得点力のある選手も欲しい所だね。まぁそれって谷村のベストポジションなんだけどさ。

その場合はむしろ2番手のファーストトップとか考えた方がいいかもしれないね。デイビッドとは異なるハンマータイプの選手とか。

 

マリノスの予算を考えると仙台の宮崎鴻あたりはオススメ、敵陣空中戦の鬼。決定力、ヘディングシュートも申し分が無く、負けてる時のクロス連打攻撃したいなら交代要員として確保したい。ゴール前のクオリティで勝敗は決まるよ。

小松も碓井も昨季に移籍したからJ2日本人、最後のセンターフォワードと言えるね。

 

いわきでプレーした熊田は…対空戦は強いけど、彼が決めていればチームはプレーオフ圏内までいけただろうね。得点力なら山形の高橋も狙い所。

 

ただ、あくまで谷村を前で使うのであれば、シャドーなら降格する新潟の長谷川は最有望株だね。井上やアラウージョもタスクはこなせるしチームに馴染んでいるメリットはあるけど、得点力はどうだろうか。

 

昨季を振り返ると、ゴール前で順番が回ってきた時に、その最重要タスクを消化する回数が多いところに、質が無い選手を並べたクラブが優勝を逃したり、降格したりしてるって事。その点、鹿島の優勝は大事な事を示しているね。

 

 

さぁ…

 

 

 

マリノスの決断は…

 

 

 

 

 

「うわーん!ドラえも~ん!!!」

「この442、全然機能しないよ~」

 

 

何てことに、ならない様にしてもらいたい

 

横浜F・マリノスに2025最終節・鹿島戦を勝たせる為の2025J1リーグ・ベストイレブン

2025年12月6日、今期王者となった鹿島を前に横浜F・マリノスは手も足も出ない中、最後は角田と天野が個人能力で状況を打開して1-2で試合を終えた。

 

もしも2025年のJリーグベストイレブンを、この試合にマリノスを勝たせる為に選ぶなら誰が必要か。超局面限定な基準でベストイレブンを選ぶ事とする。

 

ゆえに、監督以下コーチ陣及びチーム戦術は固定され、74分に谷村のシュートだかフリックだか分からないヘッドを除外すると90分の山根までシュート0だった実際の試合同様に特に助けは無く、ピッチ上の選手が問題を全て解決しなければならないとする。

 

※機会採点はSofascoreの物を採用

 

 

CF&ST

 

この項目では谷村と植中を完全に代替する事は目的としなかった。前述した通り、4連勝をしたロジックはまるで通用しなかったからであり、完全に谷村と植中を上位互換するというテーマも難しく感じた。

 

もちろんダイレクトフットボールで躍進した京都の原&エリアス、町田のオセフン&誰か、の様な今期敵陣空中戦上位のどちらかに、強力な得点力を足す組み合わせも検討したが止めた。

あくまでマリノスのロジックはハンマータイプを置かずに競り負ける前提のロングボール攻撃であり、それは維持する事とした。

 

そこで目を付けたのがセカンドトップをもっと何でも出来る岡山の江坂とした。

 

2トップの補完力として、敵陣対空戦力&デュエルはマリノスの2人を遥かに凌駕し、チャンスクリエイト能力も高い。シュート成功率は若干下がるが、クルークスの蹴り先としてヘッドでのゴールは4、実際に鹿島戦でもゴールを決めて2-1で勝利している。

また鹿島に対して有効に守るのに、ここに左シャドー気味にプレーできる選手が欲しい。

 

失った得点力はラファエル…エリアスで補完する。ダイレクトフットボールの中では時に理不尽なゴールが必要となってくる。レオセアラがとんでもないミドルを決める力があるとすれば、エリアスはエリア内の魔人と言える。18Gに対してビッグチャンスミスは9しかない。

 

ST

江坂 任 岡山 機械採点7.08

38試合出場 2909分プレー 6G 5A

 

CF

ラファエル・エリアス 京都 機械採点7.42

27試合出場 1997分プレー 18G 4A

 

 

ウイング

 

さてベストイレブンであるが、今回はあくまでも、あの日にマリノスを勝たせるベストイレブンである。

 

この為、クルークスは先発出場する。

 

当日は余りの惨敗でCKが0だったが、セットプレーさえあれば勝率を上げる戦略兵器なのでご理解頂きたい。

なお後半になるとクルークスに変わって天野も出てくるので、相棒探し、又はその交代選手を2人選ぶ事とする。

 

一人目は広島でブレイクした中村草太をあげたい。時速35.4㎞はリーグ2位の速度を記録したように、走力で流れを変える事も期待できるし、押し込まれたゲームではロングカウンター局面でも活きるだろう。

 

またゴール前のクオリティとして、今期の広島は中々ゴールが生み出せないチームであったが、ビッグチャンスクリエイトは13に達しており、もしもパスの先に居るのがどちらかのラファエルなら、随分と彼の評価もチームの順位も変わっていただろう。

 

もう一人の候補は異なるタイプとしてハードワーカーであり、ロングボール攻撃をする上で蹴り先を増やせる佐々木大樹としたい。左サイドに蹴り先が出来れば、対面の右ウイングである松村を後ろ向きにプレーさせる回数も増えるだろう。繰り返しのスプリントが彼の走力を削る事につながる。

 

 

ウイング

 

中村 草太 広島 機械採点7.08

32試合出場 2129分プレー 6G6A

13ビッグチャンスクリエイト

 

佐々木 大樹 神戸 機械採点7.17

31試合出場 2227分プレー 5G6A

9ビッグチャンスクリエイト

 

 

 

ボランチ

 

ここは純粋にベストプレーヤーを並べたい。

一人目はマリノスケ

 

こと扇原 貴宏。昨季も優勝の中心選手であった事は間違いないが、移籍して以降のベストパフォーマンスはむしろ今年だったかもしれない。前線のスター選手が怪我で稼働率が下がり苦しいシーズンも、自陣を守る力、展開力、グスタフソンやマテウスブエノ以上のパフォーマンスだった。

スタイルの転換もあって、マリノスはようやく彼を失った痛みが分かったシーズンだった。ダイレクトフットボールを進めるなら、こういう選手が必要だよねと。

 

もう一人は説明不要の鉄人、稲垣 祥。全試合フルタイム出場、デュエル回数、勝利数勝率、1試合辺りの攻守に渡るプレー関与数、何の不満も無い。

 

11ゴール5Aという数字は驚異という他ない。サッカーではゴールを一人で決めれる訳じゃないという話があるかもしれないが、時に一人の力で沈めなきゃいけないゴールがある。

彼にもし何か起きていたら名古屋は来期J2にいたのではないか。

 

 

 

稲垣 祥 名古屋 機械採点7.18

38試合フルタイム出場 11G5A

5ビッグチャンスクリエイト

対地デュエル勝率56% 対空デュエル勝率53%

 

 

 

CB

 

角田とキニョーネスも先発出場する。

助太刀無用

 

よって交代もしくは3バックのオプションとなる選手位しか必要が無い

 

攻撃まで考えるなら望月(町田)高さを求めるなら安藤(福岡)スペースカバーとボール保持をてこ入れするなら塩谷(広島)保持に全振りするなら古賀(柏)と平凡な選択になる。

個人的にはオプションなので幅を考慮して望月と塩谷。

 

 

SB

 

サイドバックは加藤蓮の上位互換だったと言ってしまえる(暴論)言っても許されそうな半田陸を選ぶ。そろそろJリーグ卒業六か月前くらいかもしれない。数試合CBもこなす試合があったが、殆どのパラメーターで加藤の一枚上と言えるスタッツを残す。

 

関富が散々な目にあった左サイドは万全を期して広島の佐々木 翔を選ぶ。

もはや説明不要な選手と言えるが、機械採点7.29は36歳でシーズンベスト。

 

堅守広島を支えた正に主力であり、選手が問題を解決する必要がある試合であり、日本代表でも見せた対応力に期待したい。鹿島に対して442を右肩上がりで523気味に守るには彼が必要。右の半田を押し上げWB化、江坂を左シャドー、右にクルークス。

 

4の左、最終ラインの3枚にも下りれる。2トップに蹴っては植田に跳ね返され、知念にねじ伏せられた中央しかないロングボール攻撃ルートに、WG中絞り&サイドバックの大外進出でサイドルートを構築したい。

 

 

サイドバック

 

半田 陸 G大阪 機械採点7.17

38試合出場 3411分プレー(惜しいあと9分)1G4A

クリア、タックル、インタセプト、デュエル

あらゆる守備スタッツが優秀

 

 

佐々木 翔 広島 機械採点7.29

37試合出場 3234分プレー 1G

36歳ながら機械採点はベストを記録

 

 

GK

 

パクイルギュも出場する。理由として第1GKとして70%以上の試合に出場したGKでリーグMVPの早川に次いで機械採点は2位だったからだ。また残念ながらJリーグはGKの優秀さを計測するスタッツデータが不足している。

 

一方で、ダイレクトフットボールを追求するのであれば改善要素が無い訳ではない。京都の太田岳を選ぶ。理由はロングパス成功数がパクの倍以上となる1試合7.8本、成功率33%とロングボールの質が上がる事が期待される。

ただ、マリノスは殆ど捨てるだけの状況で蹴るしかなかったが、京都は原や長沢という蹴り先の設計が万全だった事は考慮したい。

 

 

あの日にマリノスが勝つ基準で選んだ2025Jリーグ・ベストイレブン

 

デュエルとハイボールに強い両ボランチ、盤石の4バックと、優れたGKで劣勢でも耐えきる。中央ルートは江坂で勝率アップも狙いは左ルート。扇原と角田なら気がつくはず。

扇原と角田が揃う事で、得点シーンの様な左での保持から一撃と言うシーンが増やせるだろう。江坂と中村、もしくは佐々木への左ロングパスはけん制、狙いは濃野と松村に後ろ向きにプレーさせる回数の増加。

対角線パスでサイドチェンジが出来れば逆サイドにはクルークスがおり、今度は右からの高速クロスがゴール前を強襲。ゴール前にはエリアス&攻撃陣に、稲垣のフォローは強烈。

 

 

マリノス試合後ざつだん・鹿島戦 余りにも惨敗過ぎて大島監督の来期に不安だけが残った最終戦

2025年12月6日、優勝を目指す鹿島アントラーズの本拠地メルカリスタジアムに4連勝の勢いという気持ちだけは強者で乗り込んだ横浜F・マリノスと大島監督は1試合平均勝ち点2を実現するチャンピオンチームの前に、ろくにシュートすら打てず、手も足も出ずに完敗した。

どうにもならないチームを個人でどうにかしてしまった角田と天野は流石という他ない。特に天野は途中出場メインながら、ようやく天職といえる右WGでの出場機会を得て特別なクオリティを発揮しており、FC東京戦のボレーに並ぶベストゴールと言える。

 

一方でチームとしては共に対空勝率70%オーバーなCBを揃え、足元を知念と三竿で固める鹿島に対してロングボールによるプレー位置の設定が出来ないだけでなく、自分達のブロック守備に対して効果的にロングボールを打ち込まれる事で、やりたい事をそっくりそのまま敵チームにやられ続け、その劣勢を何も改善出来ないままゲームを終えた。

 

これまでの対戦ではマリノスのブロック守備を攻略され、ボールを意図的に持たせてるのではなくガードを堅め身を守るしかない状態、通称サンドバックタイムが訪れたとしても敵チームがミスを繰り返してくれたが、荒木は自身のシュートミスをオーバーヘッドでアシストに変えるなど、ゴール前のクオリティが別次元であり、あまりにも長すぎるサンドバックタイムは幸運で消化しきれる範囲ではなかった。

 

この先制点のシーンに象徴されるように、構造として人は捕まえているのにボールが奪いきれない場面が何度も繰り返されており、気持ちの問題ではなく、チームとしてやりたい事に対して最適な戦力がピッチ上にいるのかも問われた。この点において鹿島の鬼木監督はクラブが与えた大補強である筈のエウベルを90分ベンチに座らせるドラスティック(徹底的)な決断、負けられないラスト3試合において、シーズン前半は冷遇していた知念に頼る情けなさを受け入れたとも言える。

 

マリノスにもジャンの様な自陣の劣勢局面、マイナスベクトルなプレーに強い選手はいたが、前節にシーズン8枚目のイエローカードで2回目の出場停止となっていたのが大きく影響しただろう。だが、そもそも何故ジャンを右サイドバックで使うのか。これまでもバックラインに入れる選手としては極めて不安定なプレーを繰り返しており、89分に出て早々にイエローカードを貰ったシーンを見て、一体どれほどの人がやっぱりやったか、と思った事か。

 

更に言えば、マリノスサイドバック不足は夏に第2ウインドーが閉まった時点で確定しており、それは8月30日の神戸戦において松原が今季復帰不能の怪我をした事で更に悪化していた。関富だけではどうにもならない事情があった。

 

以上の状況にも拘らず、大島監督が適切な準備を行っていたとは言えない。例えば諏訪間が最後に試合に出たのは全面ターンオーバーを採用したG大阪戦になるが、それ以降はベンチ入りしても試合出場はない。つまりホーランドは必要として春に前倒しで加入したが、大島は必要としていないようだ。

 

例えば大島監督はFC東京戦で3-0からあわや追いつかれそうになる試合で、急遽5バックを試すも、当日のマリノスのベンチにDFは諏訪間しかいなかったが、彼はベンチに座ったままだった。急遽5バックにしたのが問題ではなく、ベンチに唯一いるDFを使わず、CBを3枚にせずにWGをWBにして5バックを形成するようなデタラメな振る舞いが間違いだったのでは?という話もあった。

 

セレッソ戦、前節の京都戦でJ1残留を決め、大島監督も翌シーズンの契約を勝ち取り、そして十分な3週間があったのに、89分に、またしても諏訪間をベンチに座らせたまま右サイドバックにジャンが送られたのを見て眩暈がした。そして案の定である。

 

10月18日、マリノスと対戦したスコルジャはやらかした。結果はマリノスの4-0。しかし明らかに”今日の為以外の何か”をやっているのは間違いなかった。その後も浦和は町田に悲惨なドロー、広島に0-3と酷い試合を繰り返すが、岡山に1-0、川崎に4-0と今期を締めくくる連勝をすると、既定路線と言わんばかりにスコルジャの続投が発表された。既に来期へ向けた戦いを始めていたのが10月18日だったのは間違いない。

 

残留を決めて、契約を勝ち取って、今のサッカー界では十分すぎる3週間があって、何故、来季へのチャレンジを始めないのか。懸念点であるサイドバック問題を見えない振りで乗り切ろうとするのか。適当に若手を並べる事以上にやる事があるのではないか。

今ここで諏訪間を右サイドバックで試さなかったら次はいつ出来ると言うのだろうか。CBだろうと森保ジャパン(日本代表)ではいつサイドバックをやらされるか分からないし、そんなのは彼が今後、世界に出て行く事を目標に置くなら当たり前に試される事だろう。

 

また、サンドバックタイムの原因も明らかで、マリノスは全く出来ないけど昨今のボール保持は325(又は3151)がスタンダードになっているが、442のブロックを効率的に崩す構造、相性の悪さ、自然と生じる不都合、進行ルートはチームによるが、これを相手が理解して押し付けてくるとローブロックで耐える、もっと言えばエリアにバスを並べる以外に対抗手段がないからだ。

 

マリノスはファーストラインで意図的に数的劣勢を受け入れ、縦パスが撃ち込まれる先に数的優位を作るのだが、この時、特にオープンになるボールホルダーが長いボールの供給に長けていると、ハイブロックの裏、対角線パスで逆サイドを効率的に使われ、一気にゴール前という展開が繰り返される。また横ポン※にも弱く、大外の選手がダイレクトや早い判断でDFラインの裏に流すプレーでハーフスペースを狙われるのも弱点だ。

 

※ポステコグルーも繰り返したCB→WG→フリック&スルーパスでDFラインの裏攻撃

 

ボールを最終ラインで持たされても困らない、神戸、柏、鹿島、ロングボールの供給能力が高い選手がいるチームには手も足も出ずに敗戦。神戸と柏に対してマリノスのゴール期待値0.6、鹿島戦に至っては0.11しかない。

そして思い出して貰いたいのが、19位に勝ち点差8、ブッチギリの最下位で降格した新潟に対しても、引いて守る戦い方をしていたにも関わらず1分1敗だ。キスノーボが喫した惨敗は特に酷いもので、それが解任につながったと思うが大島監督の鹿島戦と何が違うのか。それよりも、もっと酷いんだが?

 

鹿島戦の惨敗、それは大島監督が敵のGKの+1保持と、ミドルゾーンの保持(vs325)に対して何も解決策を見いだせずに今季を終えたと言える。明らかなサイドバック不足もあり、3週間の時間を使って正しく523での守備をチームとしてチャレンジするべきだった。セレッソ戦にしても木村の対応は不安定さがあったにせよ、そもそも安定した保持から繰り返しDFラインの裏を狙われ続けたのが問題であった。木村が退場しないかとハラハラしたが、最後は敵チームの愚かさで助けられたに過ぎない。

 

優秀監督の投票で大島監督は5位に躍進し、それは状況を考えれば当然であり、結果に対しては賞賛をされるべきである。一方で、来期を思うと勝敗を敵チームに委ねすぎている。リーグ優勝を狙うには余りにも他力本願すぎるのが、現状ではないだろうか。さぁ君のチームは出来るかできないか大島検定試験を受けよう。

 

今期優勝した鹿島アントラーズの1試合平均ゴール期待値は得点側が1.253、失点側が1.246と正にCFとGKで優勝したチームと言える。ただそれはあくまでもイーブンに出来て発揮されるクオリティの勝利であって、ゴール期待値が0.6、更には0.1の様な試合をしていてはクオリティも何もない。どんな優れた選手を揃えても統計的には負ける試合と言える。

 

まとめると戦いの趨勢を、その収支を決める要素として、マリノスはチームとして今や標準装備と言える、GKの+1を使うボールを安定保持するロジックが浸透しておらず、一方で敵が325でボール保持する事に答えが見つからないのだから当然の結果だ。おまけにそれを受け入れ可能なバスを並べる戦い方に最適と言える戦力ではない。先ずプレミアリーグ並みに平均身長185㎝にするとか?

 

残留を決め、来期を勝ち取った大島監督はもっと3週間でチャレンジするべきだった。来季への準備を始めるべきだった。プランB、スコアがビハインドなら3バックにして後方の数的同数を受け入れるラッシュ的プレスでプレーのベクトルをプラスに固定し、何も出来ていないロングボールロジックを諦め、ビルド部隊を入れ替えた保持からのスペースアタックへの切り替え。

 

ところが慎重かつ平凡な選手交代同様に、何もしないで平凡に惨敗。その腰の引けた姿勢に対し、通算5度目のJ1制覇を成し遂げた鬼木監督から「そんなんじゃダメだよ」と言われている様な最終戦だった。

横浜F・マリノス J1残留の確定を受けて

2025年11月9日、横浜F・マリノスはアウェイで行われた京都サンガ戦を3-0で快勝した事により、降格圏該当チームとの勝ち点差を残り2試合で8ptとし、来期の26特別大会並びにシーズン移行による26-27シーズンのJ1リーグ残留を確定させた。

 

今期は開幕から低迷し、度重なる監督交代、過去最低の順位と勝ち点推移、何よりもピッチ上で希望のかけらも感じない酷い試合を繰り返したマリノスにとって、達成感よりも安堵に包まれる瞬間であった。

 

1982年に日本サッカーリーグで1部に昇格して以降は、一度もトップカテゴリーから降格した事が無いというプロ化移行に台頭してきた新興チームである鹿島よりも長い歴史と伝統を背負う重圧。そのチームに関わる多くの人々の気持ちを代弁する様に、キャプテンとして批判の矢面に立つ事も少なくなかった喜田が終了の笛と共に涙を流す所を見せた。

 

今期はスタジアム外での問題行動や試合後の説教フェス開催など、お世辞にも行動の全てを褒められるものではないにせよ、京都戦後のインタビューでパク・イルギュが語ったように、ギリギリの所で踏みとどまり12番目の選手であり続ける事が出来たサポーターも同じ想いだろう。

 

良い時は絶賛されていたが降格が決定した新潟では信頼関係が完全に断絶される様な光景を見る事になったし、マリノス戦の後半以降、応援のボイコットを続ける浦和などが象徴的だが、その様な行動を繰り返し続けてもチームが強くなる事はない。度々、特殊な行動を起こす彼らが応援するチームはJリーグでも有数の資金力があるはずだが、もう9シーズンに渡って1度も3位以内になっていない。

 

ピッチ上で良い成績を残す強いチームであって欲しいのであれば、何が正解なのか、12番目の選手であり続ける意味を再認識するシーズンになったと言える。今季耐えたというストーリーは新たな歴史と伝統になっていくに違いない。

 

 

さて、昨季の西野SD就任から書き始めた1つのサイクルがこの記事で終わると言える。今年は色々な事があり過ぎたおかげで、過去最高の34本記事を書いてきた。1つのサイクルの終わりであって、別に最終回という訳でもないが、未来を展望する内容で締めくくりたい。

 

 

 

中山社長が3回目の失敗を繰り返さない為に

 

J1残留を成し遂げたがマリノスには不穏な空気が漂っている。いきなり一行目からお前は何を言っているのだと思うかもしれないが、こちらも中山社長のおかげで危険察知能力は研ぎ澄まされている。

 

この人達、まーた漠然とボール保持重視のスタイルを始めそう。

 

この実に危険でしかない、目隠しをしたまま地雷原でブレイクダンスを始めそうと同意の予感が外れる事を祈るのみだ。

 

中山社長が何故、何度も失敗を繰り返すのか。それは自己分析、自己理解の無さと、それによるプロセスの分断に他ならない。その結果、不確かで曖昧な要件定義のまま、何となくチーム作りの時間が過ぎていく。そして出来上がるのが「そんなん要望してなかったんだけど?」という成果物だ。

 

いい加減、同じ失敗を繰り返すのはやめて貰いたい。それはプロセスと自己分析による理解から始まる来期チーム作りをして貰いたいとイコールだ。今季の新体制発表会で西野SDは「ガラガラポンではない」と言ったが、始まってみればどこが?であり、それは「フィロソフィーが異なる」と解任したキューエルでも同じ事だった。

 

気分は継続したつもりだったけど、結果として全く継続性が見られなかったのは全て自己分析による理解が出来ていないからと指摘したい。

 

 

 

2025年のマリノスとは

 

ターニングポイントは9月の川崎戦。

そこまでの話はもういい。

 

徹底非保持、リーグでは非保持側と言える横浜FCや名古屋に対しても保持率で下回り、清水戦に至っては30%台の保持率で3-1の快勝。町田、神戸戦は1分1敗と結果がついてこなかったが、22試合で3勝だったチームが5試合で3勝する成果を出した。

 

今期はこれで行くのだなと誰もが思った筈が、ルヴァンカップでの柏戦で突如保持スタイルでぶつかり合う地上戦を選ぶと、その勢いのまま川崎と対戦。その結果、後方の選手が迷った挙句に無駄に横パスを繰り返す光景が頻発し、象徴的なシーンとして角田が自陣へのパスミスから被カウンターで失点、更にはCKのクリアボールを回収した後の喜田が致命的なミスを起こし鈴木冬一が退場するなど、0-3で惨敗を喫した。鈴木が退場した時点でマリノスのボール保持率は60%に達していた。

 

ここをきっかけにマリノスは徹底非保持に切り替わる。

 

以降の7試合でボール保持率は30%台が5試合、47.9%と最もボール保持率が高かったG大阪戦は1-3と惨敗している。

 

0もしくは100というのは選手の意識が統一しやすく、例えば”程よく”とか”適度に”というのはそれが30なのか、70なのか、45かもしれないと曖昧さが漂う。0を選んだ事による迷いの無さ、その単純さが劣勢になる局面を1つ減らす事が出来たと言える。

 

他に強みとして谷村と植中による、時に‐2の状態も消化する数的劣勢での中央制限の守備。2人は常に一杯一杯という意味で大変だが、その分、他の9人には余裕が生じる。現状はパスが出される先の数的優位を優先した守備と言える。

 

また切り替えの意識も高まっており、広島戦、京都戦ではスペースアタック直後のハイプレス機会でボールを奪い、ショートカウンターで完結してゴールを奪っている。縦への早い攻撃に対して後方も連動して押し上げる、スペースアタックが同時に陣地回復の意味を持っていることがチームに浸透していると言える。

 

スペースアタックからの連続性としてのハイプレス、ショートカウンターという、一旦前に生じたエネルギーを敵ゴールまで完結させる慣性アタック。

 

そして勝ち点を上振れさせるボーナスとしてはクルークスによるセットプレーのキックがあり、交代要員として天野も機能している。

 

 

課題としては前進方法がロングボール一辺倒というよりも、蹴った後に優位性が作れなかった柏戦であり、先制されたらどうにもならなかった柏戦である。

 

柏戦マリノスのゴール期待値は0.631で、非保持に振り切った7試合中最低、2番目に悪かった福岡戦などの1.2前後の半分しかなかった。

 

柏が今季ハイボール攻勢でやられた試合は水たまりでパスが殺される土砂降りの中で町田にロングスロー連打でやられた試合(0-3)くらいしか思い当たらない。柏よりも屈強なCBがいるチームはあるがマリノスはロジカルに封じ込められる事を示されてしまった。

 

余談だが、私としては論理的に勝利を重ねている柏こそが25チャンピオンに相応しいチームであると考えている。既に一仕事終えた感があるマリノスではあるが、最終節の鹿島戦はシーズンダブルを目指し決勝戦の様に戦って欲しい。

 

 

 

課題と向き合わない姿勢

 

24年新体制発表会でクラブが表示した、一見それっぽいけどよくよく考えると謎ボードである。

 

 

そもそも当てはめられているワードに疑問もあるが、キューエルの所にキューエルの画像があるのは大喜利感が漂う。いや、今期はキューエルで何をするのか、目標ワードを書いてくれよ。

 

現状チームが出来ていない事を出来るようになれば強くなるという視点が欠けているのが実に良く分かる画像であるし、今期は漠然と失点数削減を目標としたが、そこに何故マリノスの失点数が激増したのかという理解は皆無だった。

 

だからキスノーボが実権を握った4月の川崎戦から毎試合複数失点を重ねてアル・ナスルに惨敗を喫すると今期は一体何を目指したのかと、シーズンが始まったばかりで意味不明になったのも当然の結果だった。そりゃ選手は失望して空中分解もする。

 

 

直近の課題はロングボールを蹴った後に優位性が生み出せない場合に手詰まりになる敵陣でのプレーと、敵がサイドに人数をかけて外→外攻撃を仕掛けた場合にサンドバックになる時間帯があり、根性で耐えるしかなくなる事だろう。

 

ふわっとした感性で自分達がボールを持ちたいので持ちます、という要素が入り込む余地はないように見えるがどうだろうか。

 

それはまたしてもプロセスを、課題を顧みないという失敗を繰り返してきたガラガラポンではないのだろうか。

 

 

 

課題の解決としての保持

 

課題を解決する為という明確な目的があってのボール保持には賛成だ。ただしこれは現状の0か100というチームの強さにヒビを入れる可能性がある。

 

その分かりやすい解決手段として森保監督率いる日本代表の時間攻撃がある。これは監督がカードとして選手交代と同時に、それを合図としてチームの戦い方を大きく転換するやり方で、前回のワールドカップではドイツ、スペインを翻弄し、今年は遂に日本代表にとって念願と言えるブラジルをAマッチで食う事に成功した。

 

これをマリノスに置き換えるとするのであれば、現状はゼロ保持をベースとして試合に入り、それが試合状況として思わしくない場合のオプションとして、ビルドアップ部隊を入れ替える事で試合中に保持攻撃に切り替える事が想定できる。

 

また、曖昧な保持の導入ではなく、あくまでもロングボールの代替手段である事を明確にしなければならない。つまり保持をするゾーンを明確に定め、有効でない縦パス攻撃を有効な縦パス攻撃に変更する意識統一が求められる。

 

GKによる+1、ディープゾーンで、瞬間的な+2を利用して前進し、一旦前進を始めたらそのままゴールにチームとして向かう、シチュエーションを限定する必要があるだろう。

 

この際に、マリノスはボール保持の基本と言えるGKの+1を使う事、常に+2を作ろうとする敵を揺さぶる動きと意味がチームとして全く理解、浸透しておらず、恐らく本体は別にいると思われる城福監督のヴェルディと比べると雲泥の差である。その後の遅攻はどうかと思うが、ディープゾーンの保持に関しては見事。

 

ゼロ保持攻撃が行き詰った時のオプションとして、例えば喜田を山根、谷村と植中をデイビッドと遠野に交代、これをキーとして、敵をプレスで自陣に引き込み外してからスペースアタック、マスカットがやりかけで放り投げた仕事を再度挑戦する意味も理由もあるだろう。

 

後半15分頃など、相手が疲れてきたり、戦術理解の浅い交代選手に変わっていたり、突然の保持攻撃が刺さるタイミングを狙いたい。

 

 

 

試合中に523(541)

 

結果としては大勝になった広島戦や京都戦ではあるが、スコア上の劣勢になった相手が、谷村と植中しかいないのに面倒という中央を避けて外に比重をかけてきた場合に、危険なシーンを作られるという時間があった。

 

全員で下がって対応する事で根性で耐えた事で、その後に決定的な得点が生まれゲームをモノにする事が出来たのだが、幸運に助けられている部分があるのは間違いない。

 

ファーストラインの枚数を増やしての外切り、同時に撤退して541でのサイド封鎖など守り方の構造を変える対応が試合中に出来ると、論理的にもう少し安定して守れるのではないだろうか。

 

現状、最大火力と言えるクルークスがサイド守備に奔走して疲弊するだけの時間になってしまうのも問題に見える。彼の加入前に危惧された肝心のキックを蹴る機会が殆ど無い状態になってしまう。この点は天野で代替できるから疲弊してもOKという判断なのかもしれない。

 

そもそも‐2も受け入れる中央制限が植中と谷村のコンビ前提である様に思えるし、今後にマリノスと対戦するチームは当然、マリノスの守り方を研究してくるだろう。競争が激しいJリーグにおいて、今は上手く行ってる事だけやって行けばOKと言うのは危険である。

 

523又は451での守り方などチームとしてオプションを持つ必要があるだろう。先ほどの森保式時間攻撃という意味では、選手交代によるマンツーラッシュプレスというカードも必要になるかもしれない。

 

 

兎にも角にも、来期に向けて重要な事はトップチーム(現場)をフットボールクラブ(フロント)が正しく理解できているのか。

 

そしてそれを成すのはクラブ内のフットボール的教養にほかならず、マリノスは長年に渡ってそれを失った結果、誤った理解による的外れなアプローチを繰り返し、Jリーグを代表する強者では無くなっているのではないだろうか。

 

残念ながら西野SDもこの点においては期待外れであったし、とはいえ彼が抜けた、失敗を繰り返している中山社長ほかスタッフで、それが実現可能なのだろうか。

 

このチームをもっと強くするにはどうしたらよいか。

 

どうやってそれを考えるのか。今、マリノスに必要なのは統括本部とは異なる、統計に基づいてチームを正しく分析、評価し、正しい助言が出来るアカデミックな部門だと考える。

 

まぁ外注でもいいけど、シティグループは世界的な、特に人をベースとするネットワークが素晴らしいかもしれないが、CFGJも実質存在していない様な状態で、Jリーグの勝ち方の様な深さを持っているだろうか。

 

監督の解任で去ってしまう様なアナリストの枠を超えた、フットボールの最前線を研究し、最新の知見を常に現場にフィードバックする様な、自動車会社で言えば開発部門であり、長期的な投資先をクラブ内に用意するべきではないだろうか。

横浜F・マリノス 西野SDの契約満了を受けて

近頃、私達はいい感じ

 

今や懐メロとなった約30年前、振り返れば失われた30年の始まりだった頃にゆるーい事がウリの様なガールズユニットのPUFFYがポップに歌った『これが私の生きる道』がヒットしていた。

 

絶望的な勝ち点差を巻き返しJ1残留に迫るマリノスは正に近頃私達はいい感じと言ったところだが、これがマリノスの生きる道と言えるほど未来を見据えられているのだろうか。

 

 

2025年10月28日、横浜Fマリノスは丁度一年前に就任したばかりの西野SDとの契約満了を発表した。長期的な方向性をチームにもたらす筈のSDが1年で満了という事はあり得ないので、実質の解任と言えるだろう。

 

今期はホランド、キスノーボと解任の度に記事を書いてきたが、遂にこの順番が回ってきたという所だ。

 

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マリノスでは監督を信じるだけだ!という非論理的な取り組みが、監督任せにつながり人材不足による迷走を招いた事から、待ち望まれたスペシャリスト、鳴り物入りで現れた西野SDであった。

 

だが彼はフットボール界の尺度においては言い訳不能なほどに十分な時間を与えられたにも関わらず、初手から致命傷と言えるスティーブ・ホランド以下コーチ陣を構成。更には能力的に懐疑的な指摘もあるキスノーボの性急な監督昇格と、その後の判断も間違え続けた結果、マリノスは過去最悪の状況に追い込まれた。

 

獲得した選手の活躍や、夏以降の立て直しを成果と捉える人からは惜しむ声も上がったが、残念ながら妥当な判断と言える。このタイミングでの解任となると3人目の監督選考ではクラブ内に意見の相違があったようであるし、果たして大島監督就任以降の決定に彼は主導権を持っていたのだろうか?

 

もはやSDとしての求心力を、以前に自身が述べた様に言葉の力を失っていたのかもしれない。

 

 

 

中山社長の取材対応と責任

 

西野氏の解任を受けて2025年11月4日、中山社長が取材対応を行った。

 

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内容を端的にまとめると、解任理由は結果責任、今期はこのまま現体制で来期の枠組みを進める。進める中で新SDの採用もあるが12月末の今季終了後となる。

 

また取材では中山社長の責任を問う声も出たようだ。

 

この点、マリノスの競技面(スポーツ)における責任はスポーツダイレクターが背負うという観点から、経営に問題が出ていない、又は経営に影響が出る失敗(J2降格)まではなっていない事もあり、辞任をせざるを得ない段階まで行かないと言う判断も理解できる。

 

一方でクラブの目的として『日本を代表してアジアや世界で戦う』水準には程遠い状態を昨年の失敗を踏まえても改善出来なかった、競技面を再構築する為の組織作り能力は大きな疑問が残る。

 

なぜ失敗したのかは散々書いてきたが、西野氏も前年と同様に(SDという役職ではなかったが西澤氏がいた)、これまでのプロセスを顧みるという地味な作業を怠る、怠慢とも言える態度こそが大破局を招いたと言える。

 

丁度1年前に、西野氏就任発表を受けて書いた記事。

 

speir-s.hatenablog.jp

マスカット&キューエルの失敗を引き継いで修正するのか。ポステコグルーから無駄を排除したソリッドスタイルを極めるのか。マリノスには2つの道があったが、彼はどちらも選ばなかったのは明白だ。

 

マリノスよりも事業規模、人件費が少なく、昨季は17位の柏レイソルと14位の京都が、マリノスが選ばなかった、それぞれの道を迷い無く突き進む事で結果を残しているのが皮肉だ。彼らは最初の一歩目から団結していたし、ゆえにピッチ上で求められるパーツも揃っていた。

 

一方、ようやく何とか生き残り策を見つけた現状のマリノスは一言で言ってしまえば、同じく死にかけたが復活した3年前の神戸を思い出す。まだパーツが足りない感。やっとチームは合理的な戦い方を見つけて団結をしたが、最適と言える人員構成ではない。

 

 

 

アタッキングフットボールという宗教

 

『アタッキングフットボールという旗を降ろすことは考えていないです』

 

中山社長は取材対応でそう答えたそうだが、ではアタッキングフットボールとは何ですか?と問われて未だに明確な回答、クラブとして決まった物が見えてこない。

 

 

何だか良く分かっていない物を掲げていくガッツだけは認めたい。

 

 

大島監督の続投の有無、それらを前提とした今後の発展、選手構成などは一旦置いておいて、今後も禍根を残しかねないアタッキングフットボールを一度決着をつけるべきだろう。聖典が必要だ。

 

フットボールに明確な、唯一無二の答えは存在しない。現実世界に多数の宗教や無信仰が存在する様に何を信じるのかは人それぞれだ。そこにクラブとして答え(信仰先)を持つ事こそがアタッキングフットボールという看板であり旗を掲げる意味なのだ。

 

 

問おう。

リーグ戦で優勝する為に最も重要な事は?

 

ある人は言う、やはり守備だ!と。

年間を通して安定した守備が必要だ。

 

ある人は言う、資本力だ!と

優れた選手を多数抱える事が決定的な差になるのだと。

 

監督という立場だとチームワークだ!と答える人もいるかもしれない。

選手の団結こそが長いシーズンを戦い抜くのに必要だ!と。

 

マリノスの答えは明白だった。

 

ゴールだ!

そしてゴールを生み出す為に沢山攻める必要があるのだと。

 

これがアタッキングフットボールという宗教であり、リーグNo1の得点力を獲得し維持していた根源である。全てをゴールの為に捧げるのだ。

 

 

さて、全ての基準がゴールとなれば、起きる事象の受け止め方も変わってくる。

例えば西野氏が守備の問題を間違って受け止めていたのは明白だ。

 

守備の問題は失点数が多いのが問題ではなく、ハイプレスが機能せずショートカウンターでの得点数が落ちてるのが直接的な問題であり、敵ゴールから遠ざかってしまう事になるプレーする位置が下がっているのが間接的な問題であった。

 

つまり解決方向として、どうしたらハイプレスを機能させる事が出来るのかを考えるべきなのに、ハイプレスはやめて後ろのスペースをとにかく埋めるという判断をする監督を連れてくる。これでは例え失点が減っても問題の解決になっていない。マリノスが求めていたのはハンジ・フリックだった。

 

更に言えばハイプレスの機能性を大きく落としているロペスやエウベルをそのままに、センターバック陣の大幅入れ替えしてみるのも受け止め方が間違っているし、とどめに世界基準なマンツーハイプレスや442のミドルゾーンブロックすらチームに落とし込めないヘッドコーチを2年連続で昇格させた。(別に前年は西野氏の責任ではない)

 

そして攻撃に関する所でも、自陣で問題を抱えたマスカット(回数減)、敵陣で問題を抱えたキューエル(質の低下)、攻撃効率の悪さは年々と高まっており改善は急務だった所に、自陣も敵陣もウイング任せで後は何もない監督とヘッドコーチを選んできた。

 

この結果、こんなん違う!とクーデターが起きて、ハイプレスの問題は何も解決せずに自陣も敵陣も何もない全局面で劣勢のチームが完成する。19試合で3勝したのが最早ラッキー。

 

この様に西野氏の解任は妥当オブ妥当であるが、そもそも西野氏の理解がおかしいというのは中山社長及び前体制がアタッキングフットボールという宗教を理解していない事が原因なのではないか。

キューエルと同じく、2年連続で引継ぎ不足というか事前説明不足によるフィロソフィーの犠牲者が誕生したのでは。

 

…と同時に、これを理解した上で、今からもう一度本当にアタッキングフットボール=ゴール至上主義を掲げるのですか?と問いたい。

 

 

 

ガラガラ…ポン!するんですか

 

大島監督が就任後、紆余曲折を経て、合理的な勝利を目指すチームになりつつある。

 

植中と谷村の根性で支えるファーストラインは浦和と広島からミスを引き出しショートカウンターからのゴールを生み出し、ミドルゾーン以降で構えれば人数をかけてスペースを潰して決定機すら作らせない。他にもセットプレーから連続ゴールが生まれるなど勝敗を決めやすいポイントにフォーカスする事で勝ちやすいチーム化は進んでいる。

 

一方で自陣保持局面の拒絶に見られる様に、負けに繋がる要素の排除など、今のマリノス勝利至上主義=ウイニングフットボールと言える。

 

大島監督が続投するにせよ、しないにせよ、現状をベースに発展するのであれば改善は保持・非保持ともに向上の余地は残すとして、これをゴール至上主義と言えるアタッキングフットボールに無理やりこじつける必要は無いように思える。

 

緊急登板で立て直して残留を勝ち取った監督に翌年は方向転換を迫ると言うのは大失敗するパターンでしかないように思える。今季をベースにするのであれば戦力編成を含めて発展はしやすい。

 

論理的に勝率を高める為に問題を解決出来ていなかったコーチ陣の総入れ替えは結果的に大成功だった訳だが、彼らにゴールこそが全てという狂信的な基準のフットボールを実践可能なのだろうか。

 

 

それともアタッキングフットボールという旗を掲げるとはリセットしてやり直します、と言う判断を取るのだろうか。

 

その際はフィロソフィーを確認して、ポートフォリオと言える作り上げたチームのプレーを確認した上で、クーデターを起こさないコーチ陣もセットで優秀な人材を探して貰いたい所だが、本当に、そこまでやる覚悟が?

 

個人的に中山社長にオススメの組織改革としてアナリティクスチームを統括本部と同等の権力で社長配下に並べる事だろう。選手獲得から現状パフォーマンス、更にはチームの指針制定まで、フットボールを統計的に捉える部門が強い発言権をクラブ内で持つべきだ。

 

アタッキングフットボールだ、ゴール数だ、沢山攻めるんだ、として重要指標は何にする?

 

エリア内タッチ数、シュート数、ゴール期待値、XGot(枠内シュート期待値)決定機…何を目的にチームはプレーすればいい?マリノスにとって攻めるとは何?

 

 

旗を掲げるとは言っても、曖昧な理解のまま、都合よく中身を挿げ替えて、それっぽい感じで何となく飾っておくのであれば、チームに迷いを与えるだけだし、栄光の思い出が汚れる前に、大事にしまっておいた方が良いと思うのだけどね。