横浜F・マリノス ファン

横浜F・マリノスを応援するイチファンによるブログです。

幸運に恵まれた惜敗 ワールドカップ2018ロシア 決勝トーナメント一回戦 日本対ベルギー

ロシアで開催されている2018年ワールドカップで、史上初のベスト8へ、2010年大会以来、8年ぶりの挑戦となったベルギー戦。

 

極めて分かりやすい、表層的かつ、より勝敗に直結する重要指標のみを見た時に、このゲームは完全な負け試合であり、90分+4分まで2-2というスコアだったのは幸運に支えられていたと言える。

 

 

 

シュート数からゲームを総評する

 

サッカーはより多く得点をする事を目的とした競技である事から、試合後のゲームスタッツにおいて、世界のどこへ行っても、一番上に表示される最重要指標がシュート数になる。

 

そして、このゲームを通じて記録されているシュート数は、ベルギーの24本 に対して、日本は11本。

 

また、シュートの内訳として、枠を捉えた、得点の可能性のあるものであったか、を重視した枠内シュート数においても、ベルギーは8本、日本は4本となっている。

 

 

また、総シュート数に対する、枠内シュートの比率という観点で見た場合に、

 

ベルギーは24分の8で 33.33%

日本は11分の4で 36.36%

 

 

印象としては、敵のエースであるルカクが何度も決定的なシュートミスをして、枠を外していた様に感じたが、それはデータでも確認され、最終局面で、可能性をゼロにしてしまうミスを多くしていたのは、ベルギーである。

 

 

また、これらの傾向は2-2のドローに終わったグループリーグのセネガル戦も同様で、セネガルのシュート数14本に対して、日本は7本、枠内シュート数も、セネガル7に対して、日本は3であった。

 

 

サッカーの試合を総評する際に、どちらが優勢であったのか、という認識は極めて重要なスタートラインであり、それはあやふやな印象論でなく、明確な事実をベースとされるべきで、サッカーという競技の本質を考えれば、シュート数がそれに相応しいと私は考える。

 

 

この点で、セネガル戦は倍の得点機会を相手が持つ、かなりの劣勢なゲームであり、相手のミスと、日本がロナウドなどのスーパースターを越える様な、特筆するべき決定力でドローになった試合であり、

 

ベルギー戦は相手が多数のミスをしたにも関わらず、日本の倍、得点機会を得ている事から、セネガル戦以上に厳しい、極めて劣勢なゲームと言え、90分+4分まで同スコアであったのは幸運に恵まれた結果であった、と、この最重要指標をベースにこの試合を評する。

 

 

 

攻撃機

 

また、シュート数よりは勝敗に対して関連性が下がる攻撃の指標においても日本はかなりの劣勢であった。

 

選手のアタッキングゾーン侵入回数※、恐らくFIFAのデータでもいわゆる敵陣におけるゴールまでの30m以内を意味するものだと思われるが、ベルギーが55回を記録した一方、日本は24回と、半分以下のデータが残っている。

※ゾーン内のボールタッチ数ではない可能性

 

これは、ゴール前までは行くのだけど、そこから崩せていないのではなく、そもそも敵陣ゴールに迫った回数が少ない事を意味し、敗因として、最後のタレント力がどうこうではない、という裏付け程度にはなるだろう。

 

シュートの項目でも触れたが、むしろ日本は敵陣ゴール前でタレント力が発揮された結果、特筆すべきシュート決定率となり、劣勢の中でも何とかスコアの均衡を保ったのが、今回のワールドカップを戦ったチームの真実の姿であると言える。

 

 

また、ボール保持からの攻撃を意図した両チームの対戦において、ボールをより持ったのはベルギーであった。

 

 ベルギー56% - 44%日本

 

 

次の観点として、ボールの保持率はゲームの優劣を決める物ではない、という認識が昨今のトレンドではあるが、一方で、両者における ボール保持時間の有効性 を見た場合に、以下と考える。

 

 

サッカーにおいて、アクチュアルプレータイム(実際の競技時間)は60分以下、とされている事から、これに60をかける事で、ボール保持時間を推定ではあるが算出できる。

 

ベルギー 33.6分

日本 26.4分

 

 

このボール保持の時間に対して、1分をシュート何本に転換する事が出来たのか、ボール保持時間を有効に攻撃へ活用できたのかを見ても、ベルギーが圧倒的に有効な攻撃を行っていたことが伺える。

 

ベルギー 0.7142本/分

日本 0.4166本/分

 

 

※ この勝手に考えたポゼッションエクスチェンジ(ボール保持率攻撃転換量)という概念は、例えばボール保持率で65%対35%、スコアが1-0、又は0-2、みたいなゲームが有ったとして、どちらが優勢であったのかを推し量るのに効果的だと考える。

 

 

例えば支配率が上記の状態で、シュート数が15本 対 5本でスコアが0-1の場合、圧倒的にボールを保持して負けたチームがハメられた、無駄なボール保持だった、という批評になりがちだが、

 

ボール保持時間の有効性は、0.3846 対 0.2380 であり、効果的な攻撃をしていたのは支配率65%を取ったチームである、と言える。

 

つまり問題は、相手に対して効果的な攻撃が出来ていなかった事ではなく、ゴール前のクオリティにあった事がわかり、正しい敗因の認識にも役立つのではないかと考える。

 

 

 

 

基準点

 

今後、この大会結果については、様々な分析や対策が語られると思われる。

 

 

特にゲーム直後は、よりディティールが、それは最後のコーナーキックをどうするべきであった、とか、山口の対応であるとか、交代選手や配置転換、スターティングメンバー、あのゲームをどうにか出来たのではないか、というミクロな(小さな)視点。

 

更には、スタートの11人しか用意できなかった、チームとしてのポリバレント(多様性)が皆無な事につながったスクランブル体勢ならではの準備不足といった戦略的な物。

 

最終的には育成や環境、文化と言った日本サッカー全体に対する、マクロ(広大)な物まで広がっていくと推測はできる。

 

 

ただ、それらのスタートラインとして、選手個々は、特に体力測定的な要素における各種個人データで優れた数値を記録したように、奮闘を見せた事を評価しつつも、

 

今大会はグループリーグ初戦のコロンビア戦が象徴的な事例だが、多分な幸運に恵まれた、スタッツでは全試合惨敗でもおかしくなかった、かなり劣勢の試合ばかりしか無かった事。

 

議論のゴールとして目指すのは、あくまでも優勢なゲームによる必然的勝利、確率論に基づいた論理的な勝利である事を、ここに確認したい。

 

 

また、日本代表というのは、未だサッカーが脆弱な地位にある日本という国※において、注目と関心を集める為の普及、広報活動プロジェクトであり、今後に少子化が進むのは退っ引きならない未来の中、その成否は、人材と地方の2点からJリーグにも極めて影響する。

 

それを主導するサッカー協会において、内部の政治問題が影響し、準備不足があったのは明白であり、前述したように、この天啓とも言える幸運にあぐらをかかず、先ず語るべきは、何を置いても勝つこと、ただそれだけに注力するプロジェクトチームを作る為の猛省を要望する。

 

 

※ そもそも賭博が厳しく制限されている日本では、これだけの人口と経済規模があるのにプロ野球くらいしか成立させられていなかった様に、プロスポーツが成り立ちにくい環境と言え、その中で見れば先人の貢献もあり、他競技よりもサッカーは断然、健闘していると言える。

 

一方、私案だが、昨今のネット化で、公営競技が軒並み過去最高益を記録している、このギャンブル大国において、女子サッカー公営競技化することは出来ないものかと、W杯で優勝するレベルでも恵まれていない様に見える現状を、年収数千万円級がゴロゴロしてる競艇女子選手と比較して思うのであった。

 

横浜F・マリノスが惜し過ぎる ラディカルな変化の副作用

14節が終わった段階で、順位表における降格圏目前な位置、勝ち点というデータ(数字)だけを見れば、そこには惜しいも何もない、と言えます。

 

一方で、今季のマリノスが、リーグにおいて順位を向上させる為に、何を目指しているのか、何を改善したいのか、その進捗を追うのであれば、順調という見方もできます。

 

勿論、スペクタクルの師であるヨハン・クライフも認めるように、結果は何よりも重要だが、プロジェクトの進捗状況を推し量るのであれば、勝ち点(勝敗数及び順位)以外の結果(データ)に注視したいと思います。

 

 

 

 

現在の達成度

 

 

マリノスが理想とするサッカーにおけるプライオリティ(第1優先事項)が、出来るだけ失点をしない意志という意味の堅守から、実行力を持つ反映としてシュート本数が増えるアタッキング(攻撃的)に変わったのは以前に説明しました。

 

speir-s.hatenablog.jp

 

 

では、ポステコグルー監督が、このオーダーに応えられているのかどうかを前年との比較で見てみましょう。

 

 

データ引用元 2018年5月13日時点

データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB[フットボールラボ]

 

全て1試合平均の数字、2017年 → 2018年

 

 

 

【攻撃重要指標】

 

 

得点に関連しやすい各項目でリーグ1位を記録…ただし

 

 

① 30mライン(アタッキングエリア)侵入回数

 

35.5回(リーグ15位)  →  55.5回(リーグ1位

 

 

② ペナルティエリア侵入回数

 

11.4回(リーグ15位)  →  18.1回(リーグ1位

 

 

③ クロス数

 

14.6回(リーグ11位)  →  22.6回(リーグ1位

 

 

④ コーナーキック

 

4.5回(リーグ13位)  →   6.6回(リーグ1位

 

 

⑤ シュート

 

12.2回(リーグ13位)  →  13.4回(リーグ7位)

 

 

 

 

【攻撃参考指標】

 

 

・ ボール支配率

 

50.2% → 60.3%(リーグ1位

 

※ ボール保持が上手く行っている目安になるが、イコール良い攻撃をしている、とはならない数字

 

 

・ 攻撃回数

 

120.8回 → 132.9回(リーグ1位

 

※ ミスで失う回数が増えれば増えてしまう数字でもあるので、多い=良いには直結しない → ミスが多いのに攻撃回数が多いのであれば取り返し回数も多い訳では有る

 

 

・ パス(成功数)

 

460.6回 → 618.2回(リーグ2位)

 

 

・ ドリブル

 

16.4回 → 19.3回(リーグ1位

 

※ リーグ屈指のドリブラーが2人居なくなったけど、むしろ増えた

 

 

 

以上のデータから、シュート本数(枠内シュート数)に改善の必要性があるのは明白ではありますが、

 

ポステコグルー監督は、スポーツディレクターの要望に見事に応え、重要指標の改善に成功していると言えます。

 

 

スポーツディレクターの要望と指針まとめ

 

speir-s.hatenablog.jp

 

 

 

守備はどうなっているのか

 

 

17シーズンの特徴として、カウンターの使用頻度を下げて、自陣ポゼッション攻撃に注力した結果、ビルドアップの失敗からショートカウンターを受ける回数が多く、酷いデータが残っているのは、繰り返し説明してきました。

 

 

2017シーズンデータ

 

・ 被シュート本数(1試合平均) 14.4本(リーグ16位)

・ 被チャンス構築率(1試合平均) 12.2%(リーグ17位) 

 

 

 

失点が増えている2018シーズンですが、なんと若干の改善が見られます。

 

 

・ 被シュート本数(1試合平均) 13.4本(リーグ15位)

・ 被チャンス構築率(1試合平均) 10.7%(リーグ14位)

 

※ 攻撃を受けた回数、なので数字は低いほど良い(順位が高い)です

 

 

 

ですが、失点数では断然に2017シーズンが少ないのは何故か。

 

 

これには、うまくいかないゲームでも負けない、リスクヘッジスペシャリストであるモンバエルツの準備された守備があったと考えます。

 

自陣に押し込まれ、その結果として、敵の攻撃、特にセットプレーからの失点が増えてしまった17シーズンでしたが、シュート本数に対する失点率は7.4%とリーグ1位でした。

 

これには、モンバエルツがチームに落とし込んだ、相手がシュートを打つ最終局面では、ペナルティエリア内に4人のDFが常に存在する、確率論で計算されたゾーンディフェンスがありました。

 

例えば、敵ウイングに対してサイドバックは出て行かないで、エリア内に留まり、クロスを4人で待つ光景が解りやすいかと思います。

 

 

シーズン最終節のように、マリノスが大量失点してしまったゲームでは、例外なく、これが崩壊してます。

 

speir-s.hatenablog.jp

 

 

 

非論理的な失点

 

自陣に押し込まれた結果、増加するセットプレーが、イコール、増加する失点となり、ACL出場権を逃したのが2017シーズンとすると、

 

今季、リーグ1位だった被シュート成功率7.4%を、10.6%(リーグ15位)に落としている物はなんなのでしょう。

 

 

 

失点割合表 セットプレーはピンク色

 

f:id:Speir_s:20180513124414p:plain

 

 

 

紫がディフレクションを含めたこぼれ球、そして灰色は、あらゆる通常の攻撃パターンに分類されない、その他(謎)です。

 

 

こぼれ球+その他 8失点(ワースト1位) 汗

 

このファクターだけで、広島の総失点よりも多い訳です。

 

 

マリノスよりも失点数が多い、名古屋は合計が、その他だけで2、長崎はこぼれ球だけで2、更にワースト2位のガンバでも5です。

 

この、本来は再現性が乏しく、少ないはずの非論理的な失点が半分になるだけで、失点数はリーグ平均になると思われます。

 

 

 

ラディカルな変化の副作用

 

タイトル回収。

 

この様な、通常では起こりえない事が繰り返し起きているのだから、その内に無くなる、だから楽観していい、という結論ではありません。

 

逆に、何かしら大きな欠陥があるからこそ、この様な自体になっていると考えるのが問題解決では正しいアプローチです。

 

 

その大きな要素として、欲しい物を手に入れる為に、あまりにも急進的、厳しい言葉を使うと、性急に求めすぎている副作用が発現しているのではないかと考えます。

 

その一つは例えば、具体的には、飯倉が悪目立ちをしすぎですが、誰もが、局面局面における、状況に対する経験値不足という余白であると思います。

 

 

この部分は、モンバエルツという優れた前任者が居たにしても、あまりにラディカルな故に、段階を越えながら、というアプローチではなくなっており、その余白をトレーニングで埋めることが出来るのか、このW杯中断期間は極めて重要な時間になりそうです。

 

 

 

他にも、ディティールの修正は必要と思われるデータとして、そもそも、これだけ攻撃の重要指標が向上しているのに、肝心のチャンスクリエイトが出来ていない現状があります(チャンス構築率)

 

10.1% → 10.1%(変化なし)

 

 

サッカーは碁と違い、チェスや将棋と同じ、駒の性能が異なるボードゲームであり、配置されるのはあくまでも石ではなく駒であり、

 

この攻撃関連のデータからは、石の配置なら悪くないが、駒の選択は正しいのか、という疑問が残ります。

 

 

今後、ポステコグルー監督には、モンバエルツが確率論で守備組織を整備したように、あくまでもロジックに基づいたアプローチで、

 

これだけ攻撃的に優れた指標が、最終的にシュート本数や、ゴールに結びついていない現状を、確率論で最適化して貰いたいです。

 

 

speir-s.hatenablog.jp

 

 

中断までの前半戦、まだ1試合残っていますが、結論としては非常に惜しい戦いであった、と思います。

 

 

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Jリーグ第7節・広島戦雑感 マリノス的な目標を達成する為の最適な配置

今季は選手へのアタリが少々キツイ様な気がする。

 

これは、いよいよマリノスシティグループの一員である理解が広がり、更には理想とするプレーのモデルケースまでも、現マンチェスター・シティに設定するのだと認識している人が多いからだろう。

 

つまり、論理は間違っていないのだから、後は実践、実行出来ないのが悪い、となるのだから、選手はやり玉に上がりやすい。

 

残念ながら、解らなかった人もいるようだが、マリノスがどうなったら強くなるのかが、観戦側に見えてしまったが故のリアクションと言える。

 

 

ただ一方で、何でシルバやデ・ブライネの様に出来んのじゃ!と言っても、あれは100m走で9秒台の世界にいる、特殊な一握切りな住人であることを忘れてはいけない。

 

これは今、話題沸騰な日本代表も、W杯でベスト16がノルマのような現実と乖離した目標設定に言える事だ。

 

100m走であれば、10秒台しか出ない中で、どれだけマイベストを尽くせたのか、を査定項目にするべきだろう。

 

 

若干、話が逸れて申し訳ないが、日本代表の話をすると、仮にロシアでノルマがあるとしたら、前回の反省として最高のコンデションを作れたのか、その指標は運動量やスプリント、又は別の何なのか、

 

更に良い守備が出来た効果測定として結果としての失点数ではなく、被シュート数や被決定機を指針にするべきであるし、カウンター攻撃を主題とするのであれば、カウンター発生回数、更にはカウンター成功率を観るべきだろう。

 

 

日本がW杯において、2分1敗でグループリーグで敗退しましたと言っても、それは100mのベストで10秒00の選手が決勝レースにいけませんでした、というのとイコールであって、

 

サッカーのデータは陸上のタイムと比べると対戦相手が異なるので絶対的ではないが、例えば、被シュート数はグループリーグを戦った全チームの中で16位より上か下か、被決定機は16位を越えているか、シュート数は、カウンター成功率はどうか、というデータにおいて、真ん中を基準に良いのか悪いのかを判断するのが正しい効果測定だろう。

 

 

冷徹に見れば、日本のレベルだと、内容は良かったで満足するレベルであるし、その内容を個人の感想ではなく、目標指標を設定して判断しようぜ、というビジネスの世界では至極当たり前な話である。

 

 

勿論、内容は良くても結果が悪ければ、結果でしか語れないバカが大騒ぎするだろうが、エビデンス(科学的根拠)に基づいて正々堂々と反論をすれば良いだけの話である。

 

 

 

平和な45分と最低な最重要指標

 

 

さて、話はマリノスに戻る。

 

ここまで、お付き合いをしてくれるチームが多かった中で、広島はボールを持ちたければご自由にどうぞ、と構え、更にロングカウンターを主軸とするチームだった。

 

これにより、マリノスは自陣ポゼッションの失敗から攻撃を食らう回数が、これまでに比べれば大幅少なく、特に過密日程により広島が起用した選手の問題からロングカウンターの質が低い前半は、今季、最も平和な45分だった。

 

 

ところが、自陣が平和なら敵陣も、最も平和な時間が訪れていた。

 

これはマリノスにお付き合いをすると、どうしてもスペースが出来るので、シュート数で優位になるとしても、マリノスもある程度、攻撃が成功し、シュートの打ち合いになりやすく、オマケに慣れない事をさせられてるので、マリノスよりも先にヘバる現象が起きている。

 

だが、広島は甲府を彷彿とさせる自陣に陣地を形成してのロングカウンターを主軸としていた事から、マリノスにとって敵陣中央はスペースがなく、サイドに追いやられてしまう、サイド傾斜が起きた。

 

 

ウイングとサイドバック、インテリオルとピボーテ、4人がアタッキングエリアのサイド、いわゆるペナルティエリアの角でボール交換をしながら機を伺う攻撃が繰り返された。

 

だが、迎え撃つのは、ここまでの失点は当日のPKも含めて2、広島が保有する甲府よりもレベルが高い選手がやりきる事で生み出される、Jリーグでは鉄壁の質。

 

それに対して、マリノスの攻撃で、若干の可能性が生み出されたのは、そこから脱出して逆サイドに戻した時に、ブマルが応援を必要としないことで生まれる僅かな時間を利した、カットインを始めた時くらいであった。

 

 

マリノスにおいて、攻撃的とはシュートという行為を出来るだけ多く行おうという意志を意味する。

 

結果としてシュートは5本。

 

今季の最も解りやすい指標において、スコアは度外視しても、今季最低のゲームになってしまったし、それは柏レイソルが後半から広島の様に、ボールを奪う事を放棄してロングカウンターを主軸に据えたゲームでも予見されたものであった。

 

 

 

 

https://witter.com/Speir_s/status/969554460350402560

 

 

 

 

2点目を、敵の攻撃を防いだ直後に起きる自陣ポゼッションの失敗から取られる展開まで同じだった。

 

 

 

 

シュートを増やす方策はないのだろうか

 

 

理想としてシティがあるかもしれないが、マリノスに適したチューニングというのは必要であると思うし、特に、今後に予見される、ボール奪取を放棄してのロングカウンター狙いに封殺される可能性にどう立ち向かっていくのか、は重要なテーマだろう。

 

 

確率論の話である。

 

現状の所属選手において、ゴールシーンから逆算して考えた場合にパターンとして浮上するのは、左サイドで下平が蹴ったクロスに対して、ウーゴと翔さんが中で合わせる、というのが、ここ数年のマリノスを振り返った文脈からは思い浮かぶ。

 

敵に撤退され、スペースが無い状況でも、あくまでもフリーな選手を作ってそこにパスを出す、という攻撃がシュートに至る確率と、ウーゴと翔さんがエリア内にいる状況で、下平がクロスを蹴る、どちらが確率が上なのか。

 

 

ここで重要なのは、ポジショナルプレーは縛るのではなく、全く逆の開放する理論なのだということ。

 

例えば出来るだけ失点したくない、という指針を持つチームもポジショナルプレーは導入できる。

 

 

概念を深く解釈すれば、誰もがバルセロナやシティの様にプレーする為の理論ではなく、あくまでも配置の優位性が勝敗における最重要課題だとするだけであって、

 

サッカーという競技で勝つ為に最も重要な事は、シュートを沢山打つことだ、とする考えと、出来るだけ失点を防ぐべきだ、という考え、それぞれに存在する正義、どちらでも使う事が出来る。

 

 

 

マリノスには、マリノスの目標に合致する、マリノス的な最適な配置

 

 

シティがモデルだ、で止まっていては、真のポジショナルプレーという概念からはむしろ遠ざかる。

 

マリノスというチームが、広島の様な撤退した陣地を形成する敵を相手に、出来るだけシュートを打ちたい、とする場合における、最適な駒の配置はなんなんだろうかを追求するのが重要。

 

 

また、左を山中下平とする場合に、左ウイングに山中を当てるのが当然的に言われるが、タッチラインに張り付くウイングには、多方面な活躍が可能な山中ではなく、純サイドプレーヤーである下平の方が良いと思う、ハマのベッカム化計画。

 

それに、これなら天野はピボーテとして、大好きなサイドでのボール保持活動に専念していいし、更にデルフの様に、サイドバックとして山中と、もしくはクロサーというタスクならば下平とウイングのポジションを争うテストもありえる。

 

 

またこれは、別にユンがダメだとか言う話ではなくて、過去の文脈からみると、広島の様な相手であるならば、確率論として、左利きで良いロングパスが蹴れる選手をサイドに配置して、ウーゴと翔さんが合わせる方が、今のマリノスならシュートは打てそうという話。

 

 

まだマリノスは、導入初期の段階に当たり、モンバエルツの時代から取り組んできたビルドアップ(敵のプレスを回避して敵陣ポゼッションへ移行&アタッキングエリアへの突入準備)にすら苦慮しているのは、多くの人が感じているだろう。

 

他にも、川崎に、いいようにやられてしまった敵陣地での守備は、何の為にリスクをとってラインを上げてるのか解らない大きな課題であるし、ボールロスト後の再奪取も、ハーフライン付近でセンターバックが奪い取る事はあるが、ショートカウンターは出来ていない。

 

現状、Jリーグで上位と言えるのは、モンバエルツの遺産と呼べる、撤退時の強固なブロック守備だけだろう。

 

 

だが、どうやったらマリノスが強くなっていくのかは、よく解った。

改めて、チャレンジしていくチームを支持したい。

 

 

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横浜F・マリノスの目標達成指数 ポゼッションエクスチェンジ(造語)

多くの人にとって 『マリノスが狙い通りの良いプレーを出来ているのか』 解る指数を思いついた。

 

これは、なぜ、なにを、何のために、と明確な指針がスポーツ面における最高責任者が提示してくれたので、適用できると考えている。

 

 

speir-s.hatenablog.jp

 

この点において、ドル氏のプレゼンでは、マリノスにとって攻撃的とはなにか、について、シュート本数だ、と明確に定義されている。

 

シュート本数を増やす為に、アタッキングエリアへの侵入回数を増やすんだ、出来るだけ素早く前に進むんだ、そして素早く進む為に仕掛ける回数を増やさないといけない、と非常に解りやすい説明でした。

 

 

 

だが、命名というのは難しい。

 

マリ指数(マリノス的目標達成指数)、ポスティング(ポステコグルー&レイティング)、ドルPX(ポゼッションエクスチェンジ=ボール保持変換)、

 

色々考えると意味合い的には マリPX(マリノス・ポゼッション・エクスチェンジ) 辺りが適当だと思うが、いかがだろうか。

 

 

 

 

マリノスは何の為にボールを保持するのか

 

 

今の日本サッカー界では、自身で勉強や調査をせずに、あくまでも自身の今ある知識で消化と認識をする為に、とにかくレッテルを貼り付けて矮小化を行う、という傾向が、メディアレベルですら目立つ。

 

これは、マリノスはハイラインでハイプレスという戦術なんだ、みたいな、お前の頭は未だに加茂ジャパンだろ、みたいな行為を指す。

 

更に、これら手法は試合分析にまで波及し、特に今季は『ボールを持つだけのポゼッションは意味がない』という、倉庫から引っ張り出してきた古臭いカビが生えた批判が予想される。

 

 

マリノスはボールを持つこと、ボールポゼッションを第1目標とはしていないし、なぜボールの支配率を高めるようなプレーをするのか、も明確化している。

 

この部分について、小学生にも解る様に言うと、マリノスは、沢山シュートを打ちたいから、沢山攻撃する必要があって、沢山攻撃する為には、沢山ボールを持っていないと出来ないよねー。

 

 

よって、最終結果として、得点できないから負けたとして、一つ覚えにボールポゼッションは意味がない、というのは的外れであるし、マリノスがゲームにおいて目標を達成したのかどうかは、それぞれの項目について、段階的に見ていかなければ、正しい批評は出来ないと言える。

 

 

 

 

マリPX

 

 

先ずボール支配率、ボールをどの位、持つことが出来たのか。

 

これはボール支配率という、今では一般的になった事で、サッカー中継では必ず出てくるデータにより推測ができる。

 

また、時計が止まることがないサッカーの実プレー時間※(アクチュアルタイム)は60分以下と言われており、実際にボールを保持している時間は、こちらをベースに考える。

 

(※審判が判断して時計を止めた分は、アディショナル(ロス)タイムとして全て消化される。)

 

つまり、ボール支配率60%における、実際のボール保持時間は、60分の60%なので36分(以下)となる。

 

 

次に、重要なのが、このボール保持時間をしっかりと攻撃に変換する事が出来たのか、という視点であり、マリノスにとって攻撃とはシュート本数を意味するので、シュート本数を攻撃時間で割る。

 

 

1(分)攻撃時間を、何本のシュートに変換できたのか、という思想に基づく指数、

 

これが マリPX(マリノス・ポゼッション・エクスチェンジ) となる。

 

 

※実際にはアクチュアルタイムは55分程度であるし、毎試合変動するものであり、更にゲームにはどちらのボールでもない中間という物も存在する為、指数の数値に /分 の様な単位を付けるのは望ましくない。

 

 

 

 

マリPXの参考値

 

データは年間の平均値(by フットボールラボ) 

 

 

ケース① 2017年リーグチャンピオンである川崎フロンターレ

 

平均ボール支配率 56.2%

平均シュート数 14.7本

 

マリPX 0.436(四捨五入)

 

 

 

ケース② 2017年2位 鹿島アントラーズ

 

平均ボール支配率 53.6%

平均シュート数 15.2本

 

マリPX 0.473(四捨五入)

 

 

 

ケース③ 2017年 7位 浦和レッドダイヤモンズ

 

平均ボール支配率 59.6%

平均シュート数 15.2本

 

マリPX 0.425(四捨五入)

 

 

 

数値的には、2017年に上位陣で最も高いチームはセレッソの5だったが、彼らの年間平均ボール支配率は50%を下回っており、これは宗教の問題で、沢山攻撃をするのに、沢山ボールを保つ必要が無い、と考えるチームも存在する。

 

この点では鹿島も、ボール支配率が55%を切っており、攻撃を沢山するには、ボールを持つ時間も沢山合った方が良い、という概念がチームにあるか、どうかは重要になる。

 

マリノスは、その概念においてボールを保持したいと考えているので、ボール支配率55%が、最低目標になるだろう。

 

 

また、マリノスの場合、通常の基準では不十分と考えられる。

 

例えば、2017年のレッズは年間の平均、ボール支配率、シュート本数、ともにリーグ1位の数値を記録しているが、前年2016年よりも低迷している。

 

 

ケース④ 2016年 年間勝点1位 浦和レッドダイヤモンズ

 

ボール支配率 58.6%

シュート数 17.4本

 

マリPX 0.497(四捨五入)

 

 

マリノスのボール支配率が年間平均で60%を越える可能性を考慮した場合、それはJリーグ史上に存在する極めて特異的なチームと言え、

 

目標値となると平均シュート数は17本以上の、マリPX 0.472(四捨五入)と推測される。

 

 

 

 

これまでのマリノス

 

 

第1節 セレッソ大阪

 

ボール支配率 57%

シュート数 17本

 

マリPX 0.497(目標値+0.025

 

 

第2節 柏レイソル

 

ボール支配率 64%

シュート数 14本

 

マリPX 0.365(目標値-0.057

 

 

このように、柏戦が、いかにチームの第1目標にほど遠い、不出来なプレーだったのか、が明確化するし、

 

次に、マリPXが目標値を達しているのに勝てなかったゲームにおいて、はじめて、では第2目標以下の達成はどうだったのだ、という議論を始めるべきだろう。

 

例えば、セレッソ戦においては、被枠内シュート、被チャンス構築数、被ショートカウンター指数 が高いとして、そうなってしまった理由はなんだろうか、とか。

 

 

 

 

まとめ

 

 

マリノスにおいて、攻撃はシュートを意味する。

 

マリノスは攻撃回数を多くする為に、攻撃に必要なボールを長く保持したい、と考えている。

 

よって、この思想を反映する、重要な事、見るべき数値として、先ずボールが持てたのか、次に、そのボールの保持時間を、シュート本数にどれだけ転換できたのか。

 

 

その転換率を表した指数と計算方法は以下

 

 

マリPX (マリノス・ポゼッション・エクスチェンジ)

 

シュート本数 ÷ (実プレー時間60分×ボール支配率) = ボール保持時間のシュート数変換率=1(分)攻撃時間辺りのシュート数

 

 

シーズン目標は マリPX 0.472

 

年間平均ボール支配率 60%

年間平均シュート数 17本

 

補足:マリPXが目標を達成しているのに勝てないゲームでは、第2目標以下に問題がある。

 

横浜F・マリノスが目指す物 (メディア向け説明書)

堅守、ハイライン&ハイプレス、偽サイドバック、シティ式、ポジショナルプレー。 

 

安易なレッテルで納得する前に、横浜F・マリノス(以下マリノス)新体制発表会で何が語られたのかを、この事実をベースとして、考えよう。

 

 

 

youtu.be

 

 

スポーツディレクターによる指針方針演説

 

 

昨季からの大きな変化として、統括本部長の利重氏ではなく、スポーツディレクターのドル氏がメインで語った事が先ずあげられる。

 

これは、サッカーにおけるスポーツ(競技)面における知見というものにおいて、利重氏がそれを専門としないのは明白であり、この道でキャリアを重ねてきたドル氏が、役職に応じた役割を表舞台でも果たすようになった、と言える。

 

内容として、大変エモい演説であり、私を含め、多くのファン、サポーターは感ずる物があったと思うが、出来ればクラブとして、校正を入れた書き起こしを出してくれると望ましいとリクエストしておきたい。

 

 

本稿では、競技面の最高責任者であるスポーツディレクターが登壇し、従来よりも具体的となったことで、チームの指針方針演説と呼んでも過言はないプレゼンテーション(以下プレゼン)の内容を再確認したい。

 

 

 

 

マリノスにとって攻撃的とは何か

 

 

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先ず、前提として、マリノスにとって、理想のサッカーにおける第1優先事項が変化した、というのが発表された場であった、と私は考える。

 

speir-s.hatenablog.jp

 

2018年の変化として、出来るだけ点を失わない、という概念が、消えたのではなく1番手では無くなり、代わりに1番手となったのが、攻撃的(オフェンシブ)という概念である、と言える。

 

また、プレゼンでは攻撃的とは一体何のことなのか、という定義説明が丁寧に行われているのも大変印象が良い。

 

 

なぜなら、よくあるパターンとして、堅守のチームとマリノスの事を言う人がいるが、2017年リーグ戦における総失点数は36であり、一方で優勝した川崎フロンターレは32失点である。

 

堅守のチームとは、結果論として失点が少なければいいのか、それとも、出来るだけ失点をしない、という概念が第1優先事項であるのか。

 

では、第1優先事項であれば、50失点していても堅守のチーム?

(札幌47失点 仙台53失点)

 

先ず、堅守のチームという言葉は、結果に対する評価なのか、それともスタイルに対する評価なのか、次に、第1優先事項としたチームにとって、36失点は堅守と言えた結果だったのか。

 

このように定義もされずに曖昧な意味の言葉を、レッテルとして使う事に疑問を感じないのであれば、ジャーナリストという職業は資質が無い、という意味で向いていないので辞めるべきだ。

 

 

この点において、ドル氏のプレゼンでは、マリノスにとって攻撃的とはなにか、について、シュート本数だ、と明確に定義されている。

 

シュート本数を増やす為に、アタッキングエリアへの侵入回数を増やすんだ、出来るだけ素早く前に進むんだ、そして素早く進む為に仕掛ける回数を増やさないといけない、と非常に解りやすい説明でした。

 

またバーチカルプレー、というワードが出てきましたが、これはピッチをボードなどに記載した際に生まれる、上下、垂直という縦軸であり「まっすぐ立ってプレー」はご愛嬌かと思われます。

 

人間の姿勢を指すのでしたら、アップライト、かと思いますので、ここではピッチを上下に見た、前進意識の高いプレーをしよう、という事だと思います。

 

 

 

 

シナジー(相乗効果)はどう生まれるか

 

 

攻撃的という定義、そしてそれを理想における第1優先事項とするとした上で、どの様に実現するのか、という実装が次のテーマとなります。

 

この点で、身体、技術、思考といった個人スキルとしてのスピードを、欧州(トップレベルリーグの)水準にしようという目標が提示されました。

 

まてまて新幹線はそんなに速くないぞ、ドイツのパスは時速80キロで中国は20キロってほど差はないだろう、と聴衆がツッコミたくてたまらないエモさ溢れるトークでした。

 

 

 

次に、そんな選手の個人スキルとしてのスピードだけでは、理想の実現は出来ないぞ、と提示されたのが、リーダーシップでした。

 

オリンピックに多い、個人競技なら個人スキルのみの衝突ですけどね。

 

 

ハッキリ言って、私を含めて聴衆の中で、この時点で意味を完全に理解していた人は居なかったと思われます。

 

リーダーシップという言葉の解釈が、全員がキャプテンの気持ちで~、責任感を持って~、みたいな曖昧な物では無い、という事です。

 

 

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私は、昨今話題のポジショナルプレーという言葉が気になり、それをグアルディオラがサッカーに流用するとして、表層的ではない、概念の根源的な意味を考えていました。

 

この点、現在のメディアでみる論は、構成要素の説明に追われているに過ぎないのではないか、と感じます。

 

 

私は、深い思想的な部分を読み解く結果、チェス、将棋、ボードゲーム界を席巻しているAIソフトのゲームに対するアプローチが、極めて近似していることに気が付きました。

 

 

speir-s.hatenablog.jp

 

コンピューターは人間の模倣ではなく、将棋という競技や対戦相手は関係なく、ただひたすらに、盤面を点数化して、より良い点数の可能性だけを計算する事になりました。

 

監督は、盤面(駒配置)の点数化方法と、良い点数が出しやすい解法を教えるが、最終的に、より良い点数の探索は選手に任せる、ということになります。

 

この概念では、攻撃や守備という分類もなくなり、あくまでも、盤面が、より良い点数となる様な配置の模索と実行だけが行われるイメージとなります。

 

これこそが正に、ポジショナルプレーにおける『駒の配置から生まれる優位性がゲームの結果を決定するとされている』という概念に合致します。

 

 

選手が、駒として、割り振られた役割の消化、オーダーを消化する定石の保守、だけではなく、指し手として盤面形成を考える

 

これがボードゲームから持ち込まれた、ポジショナルプレーという概念をサッカーに流用する、というテーマに対する根源的な回答であると私は考えます。

 

 

監督は盤面の採点方法と、良い点数の出し方を授けます。

 

そして選手は、それを元に、リーダーシップ(指し手の概念)により、盤面形成による配置の優位性を維持し続ける事で、個人スキルとしてのスピードが活きる、その結果、攻撃的(=シュートの本数)という理想の第1優先事項を叶える。

 

更に、逆説的に言うと、盤面形成のゴールとして、第1優先事項は攻撃的だよ、という事です。

 

 

例えば、GKがボールを持っているとして、第1優先事項が『出来るだけ失点しない』のであれば…

 

ハイボールに強いファーストトップ(質的優位)を用意して、俊敏性が高く独力で切り込めるセカンドトップを近くに配置して(配置的優位)、敵陣深くへ蹴り込んだロングボールの落下点に数人が殺到(数的優位)、する盤面形成を繰り返せば良いとなります。

 

ビルドアップミスを完全に排除して、ショートカウンター(自陣からの速攻)被弾率をゼロにしつつ、自陣において常に敵よりも味方が多くいる状態の構築、です。

 

 

つまり、ポジショナルプレーとは、必ずしもFCバルセロナのようなスタイルだけが該当する訳ではない、と言えます。

 

 

 

 

問われるリーダーシップ

 

 

日本的対策として、GKがボールを持ってる時に、2人のセンターバックと、喜田にミラー型の配置で選手をぶつけられたら、今のマリノスは混乱すると思います。

 

例えば、4-3-1-2ですか。

 

この時に、前半終了を待たずに、 正に選手がリーダーシップを持って、最適なオプション(選択肢)を選択して、準備してきた相手を即座に無効化する盤面形成が素早く出来るのか、どうかが今後の戦いにおけるテーマではないでしょうか。

 

 

「おい、サイドバックがめっちゃワイドに開いたぞ」

「サイドサイドでボール運ぶから中の4人空転してる」

サイドバックが常にウイングとサイドバックにボコられる(´;ω;`)」

「喜田が落ちて3バックなったけど、代わりにウイングが中に入って中盤4人になってるやん」

「ぼく喜田にマークついていって良いんですか?」

「真ん中で一人足らないけど、どうするんですか、監督ぅー!」

 

 

みたいな感じで、前半終了を待たずに、選手が指し手となって、常に最高の盤面形成をする結果として、盤面的な優位性を保ち続ける事が出来るのか、ということであり、

 

今季のマリノスは苦労するとして、その中身は、定石の習熟に苦労するのではなく、盤面を崩壊させる様な、個人スキルに依存する致命的ミスと、選手はリーダーシップ(指し手という概念)を獲得できるのか、という事だと考えます。

 

 

マリノスがいい成績を収め、その中で大活躍する選手というのは、ある意味、盤面を支配する能力を手に入れたと同義であるので、それはプレミアだろうがブンデスだろうが、どこに出しても通用する選手になるでしょうね。