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マリノス試合後ざつだん・第20節AT25分 監督を解任する? 

現在開催中の大陸選手権、ユーロ2024のラウンド16。恐らくイタリアはこのまま惨敗するだろうという試合を見ている。

 

スペインにボコボコにされながら、クロアチアにも大苦戦だったが最後の一刺しで勝ち上がったイタリアらしさもここまでだろう。

 

 

さて、2024年6月末の今、「2位じゃ満足できないクラブだ」と社長自らキャプテンの言葉に乗る様に宣言をし「ACL制覇(=クラブW杯出場)」はアタッキングフットボールが深化した事の指標とすると始まった24シーズンの横浜F・マリノスは多くの応援する皆さんにとって許容しがたい状態になっていると感じているだろう。

 

惨敗による悔しさであり、完成された物が崩壊していく虚しさもフットボール観戦であり、クラブを応援する事を通じて得られる体験、ストーリーであるのだが、それが多くの人には理解を得られないという点でマニアック過ぎる楽しみ方なのは間違いない。

 

 

リーグ戦は20試合が終わり…

 

引用元

https://x.com/J_League/status/1805938863170568354

 

 

ここまでリーグ戦では半分の20試合を消化し、7勝5分8敗、31得点30失点と攻守において目標が達成されていないのが反映した順位になっている。

 

上っ面に聞こえる言葉かもしれないが、統計的にチームは改善をしており、論理的には昨シーズンよりも勝ち点が詰めていてもおかしくないと言える。

 

・ マスカット 23シーズン

ゴール期待値 1.449 - 被ゴール期待値 1.516

実ゴール 1.76 - 失点 1.12

 

・ キューエル 24シーズン20試合消化

ゴール期待値 1.719 - 被ゴール期待値 1.398

実ゴール 1.58 - 失点 1.47

 

 

むしろ勝ち点を落としているのは両方のゴール前で起きるディティールの問題が大きく、特にセットプレーでは直接も含めて現時点で11失点と、昨季34試合での5失点からすると被害は甚大だ。(半分なら2.5失点でありマイナス8.5の状態)

 

また前回の記事でも触れたように、32分に1度程度だったが、今期は22分に1度と、ロペスにチームのシュート機会が集約しているにも関わらず、ロペスのシュート成功率は下落しており、PKキッカーで全て成功しているにも関わらず、実ゴールが遂にゴール期待値を下回った。

 

彼が全盛期のレヴァンドフスキー、例えば30%程度決めていればあと8得点となる。

エースの役割を消化出来ていない。J1水準では優秀だが、スーパーではない。

 

つまり単純な攻守においてマイナスは合計16以上となり、今期は1点差負けが6、ドローが5なのだから勝ち点は相当増える計算になる。

 

 

一方で1試合の30mライン侵入(敵ゴール前)がリーグ1位でありながら、Sofascoreにおけるビッグチャンスは2.5と、マスカットの時よりも高い位置でプレーしながら決定機が増えていないというよりも、微減している。(マスカット 2.6)

 

これはかつてのダイレクターだったアイザック・ドルが新体制発表会で発したバーティカルフットボールを実現する上で、どれだけ上手く行ったかは別として、ポステコグルーがテンポ(時間)でカオス(混乱と疲弊)を生み出し、マスカットは配置の設計により、意図(デザイン)された後方のスペースを素早く突く攻撃が今季のチームには感じる事が無いのと関係しているのではないだろうか。

 

また、セットプレーからの失点が増えているのはディティールの問題が直接的な理由だが、ミドルゾーンにおけるプレッシングとブロックは問題だった昨季よりも被シュート率が増加するなど更に悪化しており、被シュート率が増えてる位なのだから、ノンフィルター化が進んでいる事を意味しており、ゴール前の被フリーキック等も増えていると推測できる。

(推測なのは”自陣ゴール前での被フリーキック”の様なデータが無いから)

 

 

キューエルがマスカットからの継承というより、それは修正、改善ではなくリセット的なアプローチをしてしまった事が、統計的には良くないが2位という結果だったチームをより勝ちにくい、勝ち点を積み上げにくい状態にしてしまった要因ではないだろうか。

 

 

 

監督を代える?

 

引用元

https://x.com/prompt_fmarinos/status/1785178458064343221

 

 

問題を解決する上で監督を代えるというのは手っ取り早い。

一人の生贄を差し出す事で、いま存在している全ての問題を瞬時に無かった事に出来るからだ。

 

個人的には今起きている問題は一人の責任なのか、という見極めは慎重に行うべきだと考えている。この初動が間違っていれば永遠と続く泥沼が待っているからだ。

 

例えばマスカットのチームにおいて問題はいくつかあり、その一つはCBの選手がデザインに適さなかった事、そしてセカンドトップに適した選手(植中ではなく西村)を起用し続けた事。

 

後者は監督を変えれば解決するが、前者は編成の問題だった。

 

2位じゃ満足できないというチームがどの様に解決するのか、昨シーズンオフは楽しみだった訳だが、外的要因とはいえ監督が代わってしまい、更に次の監督がリセットを選択したので残念に思う。

 

 

この点において、半分が過ぎて良く分かった事として、キューエルのチームには随所にスーパーな(専用の個人能力が高い)選手が必要だという事だ。監督から構造として問題を解決する用意はされないのだ。

 

この点において、喜田と渡辺は過去の成功体験から、ポステコグルーの時代まで巻き戻す事がマスカットの時から度々あるが、上手く行ったとしても、果たしてその場しのぎ的な対応を許容していいのか?というチームの規律、マネジメントの問題もある。

 

森保的なボトムアップ方式は所詮は1勝1分2敗でもベスト16で強豪に惜敗で肯定される世界でしか通用せず、殆ど多くで勝たなければならないリーグという大会には適さないという観点から否定的だ。

 

 

現状の課題として、先ず町田、福岡、ヴェルディの様に非保持でCBにボールを持たせる守備をしてくる相手は特に苦手としており、畠中が復帰するかどうかだけでなく、いよいよ柏の古賀太陽など補強も必要であり、何よりも技術と個人戦術に優れた既にアンカーとして多数の成功体験を持つ選手が必要になるだろう。

 

次にロペスのシュート成功率はリーグ上位であり、得点王も狙えるのかもしれないが、

これだけシュート機会が集約しているにしては物足りない。西村が何処で使われるのかは分からないがより戦力を拡充し、競争があるべき状態だ。

 

 

また、高い位置まで安定してボールを運んでも結局はヤンが居ないと攻撃はスタックするだけになるので、試合数的に同格のカットインから高い質でボールが蹴れる選手が必要となる。

 

ここで、ふと思い出すのはギリシャへの半年ローンが終わって年齢プレミアが減り益々価格が下がったフリアン・パラシオス

 

23年、ブラジル一部でのスタッツは日本に来る前のマルコス以上のエウベル級だった。シュートは下手だけどドリブルとクロスは間違いない。ブラジル・セリエAという選定場を信じるなら買いだろう。

 

www.youtube.com

 

覚悟を持って、経験不十分で未熟な事は承知してキューエルに決めたんだろ?

キューエルの為の選手が足りない。

 

監督が好まない選手を一斉に整理して、やる事やってから代えなさいよ。

 

見殺しからのリセットという選択肢だと コスパ はいいけどね。

 

 

 

本物の2位じゃ満足できないチーム

 

引用元

https://x.com/realmadridjapan/status/1802325252200124671

 

 

この言葉から真っ先に想定するのは白い巨人レアル・マドリードだ。

 

その歴史は2位じゃ満足できない、なんて軽々しく言うもんじゃないという処刑の記録だ。

 

分かりやすいエピソードとしては2009年、マヌエル・ペレグリーニとの契約と解任だろう。この年、早々に欧州CLの決勝トーナメント1回戦で敗退してしまった事により監督はプレッシャーが一層高くなる。リーグ優勝しない限りクビだ宣言があったとか。

 

それを受けてレアルマドリードはリーグで怒涛の勝ち点を積み上げ

 

最終的な勝ち点は96!!

 

もちろん白いマドリッド史上最高の勝ち点。

 

 

所がツイてないのは2009年、FCバルセロナの監督はペップ・グアルディオラ

もちろんメッシもついてくる。

 

そのバルセロナの勝ち点は 99!!!

 

2位じゃ満足できなかったチームのペレグリーニは予告通り解任の運命が訪れた。

 

 

そして次の犠牲者はキューエルさんと欧州CL王者のタイトルを勝ち取った名将ベニテス

 

ちょっとだけ主張が強くて時に監督以上の権力を握ってる選手が多いベンチに規律を持ち込み半年で25試合17勝3分5敗という、1試合平均勝ち点は2.16という成績を収めた所で解任。

 

FCバルセロナに0-4で負けたりしたけど、首位までは勝ち点4差ながら挽回のチャンスすらなかった。

 

もっともこれで登場するのがサッカー界のレジェンド、ジダン前人未到の欧州王者3連覇、50数年ぶりのリーグとの2冠も達成するなど、世の中に解任ブースト、たまにはリセットも悪くない文化を醸成していく。流石レジェンド。

 

 

こうなれば2位ですらないロペテギには容赦が無かった。

 

マドリッドはスペイン代表監督の間に2重契約を結んでまで無理やり抑えにかかったが、それが発覚してロペテギはワールドカップ前に代表監督を解任された上に、そこまでして契約しながら2位すら程遠い中位に沈んだ秋には温情もなく即座に解任された。

 

そしてその後釜に座り、代理監督から結果を残して監督の地位を得たソラーリもチームを2位までしか立て直せずに解任される。(最終順位は3位)

 

 

マリノスは2位じゃ満足出来ないと監督の首をささげるとして

今後も同様の基準で、こういう歴史を刻んでいく覚悟があるのかい?

 

金もかかるぞい。

 

 

 

試合後の態度

 

UEFA公式サイトから引用

 

 

さて、イタリアはユーロ2024のラウンド16で順当に惨敗を喫した。

 

ピッチ上では様々な理由で思った通りにならない事があるだろう。

対戦相手がいる相対的な競技なのだから。

 

数々の実績を持つスパレッティが試合後の記者会見で答えたという記事が上がった

 

Q イタリアの監督を続けられると思うのか?

 

「当然の質問だ」

 

「それを尋ねることに罪悪感を覚える必要はない。問題の核心だ。私にとっては何も変わらない。起きたことの責任は私にある。私が選手を選び、選手のことを知る必要があるプロセスの一部だ」

 

怒りを好き放題に発散する事を繰り返し、遂には暴言で2万ドルもの罰金を受けた監督は65歳になる熟練の名将から、学ぶべき事があるのは間違いが無い。

 

引用元

https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=156474