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横浜F・マリノス開幕戦プレビュー 第1節 浦和レッズ

サッカーを楽しむに辺り、見どころをまとめたマッチプレビューは重要だ。

だが残念な事に、少なくともインターネット上で見渡す限り、満足するものが何もない。

 

あのさ、Jリーグ、こういう所だよ。

毎年200億円払ってくれるDAZNに申し訳ないので面倒だが代わりに書く事にした。

 

 

昨シーズン最終戦

 

先ずはフットボールラボのデータより昨シーズン最終戦を振り返る。

http://www.football-lab.jp/y-fm/report/?year=2016

 

試合をデータから見ると、レッズがボールを長く保持し、その保持率を活かしてマリノスの8に対して18のシュートを打つに至ったが、終わってみればスコアは1対1のドローであった。

 

マリノスは試合全体を振り返れば齋藤学を始め、殆どの選手が良い攻撃を出来ていなかったが、

マルティノスの高い個人能力もあり、数少ない決定機を活かしたと言える。

 

アタッキングサードへの侵入回数はレッズ60に対して、マリノスは22回。

 

最後の15分で、年間1位もかかっていたレッズは1-0で終わらせる意識もあったのかボール保持率を大きく落としているが、それがなければ55%対45%程度に落ち着き、支配するレッズと速攻&セットプレーにかけるマリノスという構図が鮮明だっただろう。

 

この傾向は変えようとしないのであれば開幕戦も変わらないと考える。

 

 

サイドのマリノスvsセンターのレッズ

 

次に、Jリーグが公式に配布する資料を元に、両チーム、ボールの流れを見てみる。(左マリノス:右レッズ)

 

 

 

顕著な差として見えるのが、アタッキングサードにおけるセンター、そしてディフェンスラインでもセンターと、中央ありきなレッズの指向性である。

 

これに対してマリノスの場合、センターラインに近づくほどサイドに流れているのだが、どちらかと言うと、ネガティブな意味を持つ数字である。

 

どういうことかと言えば、真ん中のユニットがボールを運ぶ能力が低いから、相手のプレシャーが強まる段階ではサイドに逃げざるを得ない、というのは、昨シーズン観戦した皆さんには何となくお分かりいただける筈だ。

 

そのままサイドを進んでどん詰まりした結果として、アタッキングサードにおけるセンターでのボールタッチ比率は左右共に4%前後のレッズに対して、左右共に2%ちょっとになっている。

 

数字的にも、後はウイングに個人力で何とかして下さい、になってる傾向がよく出ていると言え、

決してそれでいい訳ではなく、2%台に留まっているアタッキングサードセンターでのボールタッチ率を上昇させないといけない。

 

詳細は後述するが、ディフェンスでは如何にレッズのセンターユニットを阻害出来るのか、

攻撃では、低くなりがちであった敵陣センターでのボールタッチ数を増やせるかどうか、が焦点になる。

 

 

ルーパス&セットプレー vs クロス&ショートパス

 

次に具体的な得点方法として、浦和レッズは最終局面ではクロスを多用し、実際にゴール数も多いデータが残っている。

 

昨シーズン、クロスからのゴール数はレッズ18に対してマリノスは9と、

ウインガーを活かしたサイド攻撃が強いイメージがあるマリノスの2倍だ。

 

また30m未満のショート(ミドル)パスがアシストを記録してる例も多い。

マリノスが3に対して、レッズは15も記録している。

 

相手の守備を崩して、フリーの選手を危険な位置に作るのがいかに上手いか、と言える

 

一方でマリノスはセットプレー依存の傾向が強かった。

齋藤学が大活躍した印象があったが、最大の得点源はセットプレーだったといえる。

 

敵陣でのポゼッション率も高かったレッズ8に対して、マリノスは15と倍近い。

 

また、意外とドリブルからのシュートは4と、直接的には得点になっておらず、

そこから派生したであろうスルーパスでのゴールはレッズ3の倍以上となる7を記録している。

 

18チーム中、16番目だったDFラインの低さも、スペースがある状況での攻撃を多発させた影響があるだろう。

 

具体的な対抗策は難しく、そもそも、攻撃も含めどういうプランで行くのかによって、大きく変動するものだと考えている。

 

 

奇襲作戦はあるのか

 

レッズは過密日程で、しかもオーストラリアのアウェーゲーム帰り。

スタートから奇襲を仕掛ける策は十分に効果を期待できる。

 

例えばハイライン&ハイプレス

 

 

 

相手がコンディションに不安を抱える場合に効果を発揮するが、ちょっとリスクが高すぎるか。

何より浦和レッズは長年同じメンバーで試合をしてる事もあり、対応力が高い。

 

 

 

こんな風に動かれた時に、マリノスは対応できず逆に混乱してしまう恐れがある。

 

かと言って、半端に行くと、誰が何処にいくねん状態になって、これも混乱をきたす。

レッズの監督が広島を率いてた頃に何度か食らってるからわかる筈だ。

 

 

 

なので現実路線は、低い位置でコンパクトな待ち受け体制を作り、ロングカウンターを仕掛け、スペースがある状況でスルーパスを狙う方向になるだろう。

 

 

 

両ウイングはストッパーの進撃と最終局面でサイドに展開させないような追い込み方を意識する必要がある。

 

昨シーズンと違いがあるとしたら、保持時間そのものは増えないかもしれないが、もう少しボールを真ん中で運べるかもしれない。

 

デゲネクとバブンスキーが入ったことによる変化がどれだけあるのか、その結果、両ウイングがボール運びから開放されると最後の局面で火力が増すかもしれない。

 

ただ現状は完全に相手を崩す事を目指したり、深く切り込んでのクロスよりも、個人力により一瞬のギャップ、時間を作り、連動したワントップ、トップ下が隙を突くようなゴールを期待したい。

 

 

野心的な2WG0トップ

 

以前に、ファンハールか誰かがやっているのを見た気がする。

90年代の話なので記憶も定かではない。

 

 

 

中盤はトップ下2枚+ダブルボランチによるスクウェア

そして前線はウイング2枚が、後ろに戻って来なくていい代わりに左右にスライドする。

 

ウイングイズパワーなストロングポイントを残しつつ、レッズがやりたい中央でのボール運びを数的に同数にして追い出す。

 

ウイングがプレスかける時に追い込み損ねたり、トップ下の守備強度が足りなかったりして、開けたサイドのストッパーにボール出されるとジ・エンド。

 

ただ、前述の奇襲もそうだが、モンバエルツはこういう、のるかそるかみたいな事はあまりしない。

 

 

真ん中のユニットがボールを運べれば

 

レッズを混乱させ、機能不全を引き起こさせる、アタッキングサードへの侵入回数を増やすには、

センターバックとダブルボランチがボールを運べるか、両サイドバックが高い位置を取れるか、

 

そして更に…両ウイングがボランチ脇へ突撃できるか、にあるんではないかと思う。

 

 

 

場合によってはサイドバックが中で受ける動きも必要になるだろう。

 

 

 

ともかく、サイドに逃げてしまい、サイドにずっと押し込まれた状態で人数をかけて進行するもやがて行き詰まる。

これがどれだけ打開できるのか、打開しなければシーズン60ゴールは見えてこない。

 

まだ高度な連携は期待できない段階ではあるが、故に新加入選手の個人スキルには期待が高まるし、

新生マリノスの片鱗が見える、新しいシーズンの予感を、春の息吹を感じるようなビルドアップが見たい。

 

スタ観戦するので、詳細は見逃し配信を使いDAZNで確認する感じになりそう。

 

また、現状でテレビを使ってDAZNを見るならFireTV Stickが良さげ。

PS3&4を持ってる人はもう少し様子見で。

 

だけど、4月6日に新型が同じ値段で出るから、今買うのは正解じゃない。

 

発売日に欲しい人は予約必須かも。

 

@Speir_sさんのツイート